2014年7月4日、世界保健機関(WHO)事務局長マーガレット・チャン博士は北京で、中国のワクチン監督管理体制が2011年3月に、初めて世界保健機関の審査に合格し、今年の4月に高い点数で再審査に合格したと発表した。また、「中国のワクチン国家レベル監督管理体制は世界保健機関のすべての基準に達しているかそれ以上だ」と語った。
2014年4月、世界保健機関は本部と多くの国の支局から17名の専門家を召集し、中国のワクチン監督管理体制の7つの部分に対して全面的な審査を行った。中国食品医薬品検定研究院(以下「中検院」と略称する。)が実施する実験室アクセスとワクチンロットリリースの2制度が再度、満点で審査に合格した。
国レベルのワクチン監督管理体制で、ロットリリースはワクチン発売前の最後の関所として、ワクチンの安全性、有効性と品質同等性の確保に重要な役割を果たしている。3年前の初審査と比べて、今回の再審査は基準がより厳しくなり、審査内容がより細分化され、ワクチン監督管理能力の「成熟度レベル」という概念が導入され、監督管理機構の持続的発展能力の向上が求められている。中検院が実施している実験室アクセスとワクチンロットリリースに関しては、品質管理体制と人的資源管理面における持続的な改善と体制上の遡及可能性、ロットリリース手順の細分化および監督管理機関の間における有効的な情報交換、ロットリリースデータのモニタリングおよびリスク評価を一層強調した。また、インフルエンザワクチンロットリリースの実施を担当する上海食品医薬品検験所は、今回の実験室アクセスとワクチンロットリリース審査の重要対象の一つである。
中検院は今回の再審査を非常に重視し、国家医薬品食品監督管理総局のリーダーシップに従い、適時に動員会議を開き、「無欠陥」に再審査に合格しようという目標を立て、詳細な業務計画を制定し、業務と責任を個人にまで割り当てた。また、新版と旧版のWHO評価基準をきちんと比較し、各項目の指標を逐次に整理し、その内容をしっかりと把握したうえで、実験室管理と許可業務の各プロセスを改善し続けてきた。一年以上の準備を経て、品質管理課、生検所と各関係部署の共同努力のもとで、見事に審査に合格した。それと同時に、中検院は授権前は上海支部の関係者を対象に研修を実施し、業務実施状況の比較も行い、授権後は許可業務を行う際に上海支部と能率的にコミュニケーションをとり、今回の審査の前は上海支部に自主検査を実施させ、現場指導を行ったため、上海支部と中検院本部の許可体制の一致性を確保し、上海支部が、順調に審査に合格するのに肝心な役割を果たした。
中検院によって実施される実験室アクセスとロットリリースが満点で審査に合格したことは、我国のワクチン品質制御関係実験室、許可システムが国際的水準に達していることを意味している。我国は毎年50品目以上、5000回近く、8億人分のワクチンの発売をリリースし、基本的に関係伝染病の予防と制御のニーズに応えている。同時に、我々は国際的水準と公衆の需要が絶えず高まっているとはっきり認識し、改善とレベルアップを継続し、品質管理における各種の問題を速やかに解決し、総合検査測定のレベルとリスク制御の能力を高めつづけ、最先端の国際標準に注目し、WHOなどの国際機構とより緊密に協力し、ワクチン品質制御技術と標準研究の分野でより多くの成果を出し、新型ワクチンの開発を手厚くサポートし、国産ワクチンの国際進出を促進し、我国および全世界の人々により高品質のワクチンを提供するよう貢献する。
(出所:中国食品医薬品検定研究院サイト2014-07-15)