2011年、国家食品医薬品監督管理局は、WHOとの医薬品、生薬及び食品監督管理分野における全面的な協力を展開し、積極的に世界医薬品監督局長サミットに参加したことを通じ、中国の監督管理法規と政策を宣伝し、積極的な国際影響力を発揮してきた。2012年に、国際化監督管理の理念の構築、監督管理能力の向上、国際化人材チームの育成など業務をめぐり、国家食品医薬品監督管理局国際合作司長徐幼軍氏は中国医薬報のジャーナリストのインタビューに受けた。
徐幼軍司長は、まず、2012年に国家食品医薬品監督管理局国際協力業務が監督管理に積極的な役割をより一層果す業務について、「第十二期五ヵ年計画」食品医薬品監督管理の戦略的目標及び対外事務の全体的目標をしっかりめぐり、積極的に多国間及び二国間の国際協力を展開する。まず、主な国際組織、世界国々、特に先進国の監督管理部門との協力を強化する。監督管理、審査批准、検査認証、モニタリング評価などの面において交流と協力を行い、医薬品、医療器械、保健食品、化粧品等の一部の分野で国際の先端レベルに達し、或いは近づくことに基礎をよく築き上げる。次に、国際協力業務に対し、ターゲットを絞ること及び見込むことを強化する。国内外の政策法規、技術基準、フォーカス話題に対する研究を強化し、タイムリーに国内の監督管理のニーズを見極め、自発的に国際のプラットフォームを構築し、各機構、各部門の積極性を喚起し、交流がより豊富で、内容がより充実した国際協力の局面を形成させる。同時に、対外業務管理を強化し、資源利用のレベルを高め、出国する訪問団の訪問申請に対する審査を厳格化し、中国で行われる国際会議を規制し、出国トレーニング訪問申請に対する管理などを強化する。
二国間においての協力を拡大し、深める方面及び監督管理能力を向上させる方面においては、引き続き互恵の原則に基づいて、協力関係を深め、内容を豊かにし、効果を引き上げ、ルートを広める。その内、アメリカとの協力については、FDAの豊かな監督管理の経験と資源を十分に取り入れることで、国家食品医薬品監督管理局の監督管理能力を全面的な向上に尽力する。同時にキューバ、ブラジルなどの国々との協力を行なう。ヨーロッパとの協力については、イギリス、フランスなどの先進国の管理経験と情報資源を取り入れることで、監督管理国際化のレベルアップを推進する。今年に、オランダと協力覚書を締結し、ドイツとの協力を積極的に行なっている。引き続きロシアなどの主要な隣国との二国間交流を緊密にする。アジア諸国との協力については、既に日本、韓国と築き上げた二国間協力協議の枠組の下で、化粧品分野においての協力を強化する。モンゴルと協力覚書の締結について打ち合わせる。漢方薬に対する監督管理の分野において、中国と東南アジア諸国との交流、協力を強化する。そのほかに、中国のアフリカ戦略に積極的に協力して、ナイジェリア監督管理部門との協力を展開し、双方は協力覚書の締結で合意した。WHO、EU、アセアンとの交流、協力を深め、多角的プラットフォームを十分に利用し、良好なインタラクティブを実現し、優れた国際空間を営み、重点的にWHOワクチンに対する評価、二年ごとプロジェクトなどの関係業務をよく行なうと述べた。
今年に、EUとの協議と協力メカニズムを十分にいかし、医薬品、医療器械、化粧品という三つのワーキンググループ枠組み内で監督管理分野においての交流と協力を展開し、積極的にアジア太平洋経済協力のライフ・サイエンス・イノベーション・フォーラム(APEC-LSIF)、ヒト医薬品国際協調機構(ICH)、医療器械監督管理機構国際フォーラム(IMDRF)等重要な国際機構、国際会議などの関係業務に参加する。APEC-LSIF2020の「法的アプローチ」という業務目標をめぐり、医薬品、医療器械部門が優先的業務分野を確定する業務を推進する。医薬品現場検査協定条約及び協力計画組織(PIC/S)への加盟のために準備を行なっている。伝統的医薬品の分野において、引き続き積極的な役割を果たす。十分に国際資源をいかして、世界基金、ゲイツ基金などのプロジェクトの実施と管理をよく運ぶ。
国際化した監督管理人材チームづくりの面において、「人材を海外に行かせ、国内に来てもらう」という原則に基づいて、全方位、多角的に国際化人材の育成に乗り出す。重点的には、WHOの中国で行うトレーニングプロジェクトをよく運び、傘下機構に協力して知的導入の業務を運ぶ。同時に、二国間協力中の情報交流とキャパシティ建設のメカニズムを十分に利用することで、人材育成の資源を共有させる。GMP国際検査員に対するトレーニングを強化し、外国企業の医薬品生産現場に対する検査業務のニーズを満たす。
香港・マカオ、台湾地区との交流と協力業務について、香港の面においては、香港衛生署と締結した協議枠組みの中で、製品登録及び安全情報に関するコミュニケーションを強化し、医薬品臨床試験に対する監督管理、漢方薬材に対する監督管理、医薬品生産品質管理規範、従業員トレーニング等の分野における交流と協力を強化する。昨年の11月22日に、中国医薬品検査研究院と香港衛生署が「香港漢方薬材基準協力協議」の締結に協力した。同時に、香港病院管理局と関係分野での交流と協力を強化した。マカオの面においては、今年にマカオ衛生局と協力協定を締結し、またこれをきっかけにしてマカオの関係方面との交流と協力を一層深める。台湾の面においては、台湾の医薬品監督管理機構と「海峡両岸医薬品衛生協力協定」の枠組み内で、「両岸医薬品監督管理協力連絡メカニズム会議覚書」を締結した。積極的かつ実行方法を重視する態度で引き続き交流を強化し、深めつつ、学びあい、相互に参考にし、共同で両岸同胞の健康福祉を保障することにより大きな貢献を捧げようとすると述べた。
(出所:中国医薬報 2012年02月20日)