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国家医薬品監督管理局 国家衛生健康委員会が「薬物臨床試験品質管理規範」を発布
时间: 2020-05-18 |クリック回数:

  国家医薬品監督管理局と国家衛生健康委員会は、医薬品審査承認制度の改革を深化し、イノベーションを推奨し、薬物臨床試験の規範化研究を促進し、品質を向上させるために、共同で「薬物臨床試験品質管理規範」を改正し、2020年4月26日に改めて発布した。規範は2020年7月1日から施行する。

薬物臨床試験品質管理規範

  第一章 総則

  第一条 薬物臨床試験過程の規範化、データと結果が科学的、真実で、信憑性を保障し、被験者の権益と安全を保護するために、「中華人民共和国医薬品管理法」、「中華人民共和国ワクチン管理法」、「中華人民共和国医薬品管理法実施条例」に基づき、本規範を制定する。本規範は医薬品登録申請のために行われる薬物臨床試験に適用する。薬物臨床試験に関連する活動も本規範を遵守しなければならない。

  第二条 薬物臨床試験品質管理規範は薬物臨床試験全過程の品質基準で、実施計画書の設計、実施、モニタリング、監査、査察、記録、分析、総括と報告を含む。

  第三条 薬物臨床試験は世界医師会「ヘルシンキ宣言」の原則及び関係倫理要求に適合しなければならず、被験者の権益及び安全は最も重要な考慮事項とし、科学と社会に与えるベネフィットよりも優先する。倫理審査とインフォームド?コンセントは、被験者の権益を保護するための重要な措置である。

  第四条 薬物臨床試験は十分な科学的根拠を有しなければならない。臨床試験を行う際には、被験者と社会に関して予期されるリスクとベネフィットを比較し、予期されるベネフィットがリスクを上回る場合に限り、臨床試験を実施又は継続することができる。

  第五条 実施計画書は明確且つ詳細で、操作可能でなければならない。実施計画書は倫理委員会の同意を得た後、実施できる。

  第六条 研究者は臨床試験の過程において実施計画書を遵守しなければならず、医学的判断又は臨床上の意思決定に係る場合、臨床医師による行わなければならない。臨床試験実施に参加する研究者は、臨床試験業務を担当するために必要な教育資格、研修を受け、関係経験を有していなければならない。

  第七条 すべての臨床試験の紙版又は電子版資料は適切に記録、処理と保存され、正確に報告、説明、確認できるものでなければならない。被験者のプライバシーとその関係情報の機密性を保護しなければならない。

  第八条 試験用薬物の製造は臨床試験用医薬品の生産品質管理に関する要求に適合しなければならない。試験薬物の使用は実施計画書に従わなければならない。

  第九条 臨床試験の品質管理システムは臨床試験の全過程をカバーし、被験者保護、試験結果信憑性の確保及び関係法律法規の遵守に重点を置かなければならない。

  第十条 臨床試験の実施は利益相反回避原則を遵守しなければならない。

  第二章 用語及びその定義

  第十一条 本規範における用語の意味は以下のとおりである。

  (一)臨床試験とは人体(患者又は健康な被験者)を対象とする試験で、試験用薬物の臨床医師学、薬理学及びその他薬効学的作用、副作用又は試験薬物の吸収、分布、代謝と排泄を発見し、もしくは検証することを目的とし、当該薬物の治療効果及び安全性を確定する系統的な試験を指す。

  (二)臨床試験のコンプライアンスとは臨床試験に参加する各関係者が臨床試験に関する要求、本規範及び関係法律と法規を遵守することを指す。

  (三)非臨床研究とは人体以外で行われる生体医学的研究を指す。

  (四)独立的データモニタリング委員会(データと安全モニタリング委員会、モニタリング委員会、データモニタリング委員会)とは申請実施者が設置した独立データモニタリング委員会であり、定期的に臨床試験の進捗状況、安全性データと重要な有効性関係エンドポイントについて評価を行い、且つ申請実施者に試験を継続、調整又は停止するか否かを提案する職責を負う。

  (五)倫理委員会とは医学、薬学及びその他背景を有する人員で構成される委員会であり、その職責は実施計画書及び関連文書に対しての独立審査、同意、追跡審査及び被験者のインフォームドコンセントに用いられる方法と資料等の取得、記録を通じ、被験者の権益、安全が保護されるよう確保することである。

  (六)研究者とは床試験を実施する試験現場の責任者で、臨床試験の品質並びに被験者の権益と安全について責任を果たす人員を指す。

  (七)申請実施者とは臨床試験の発起、管理及び臨床試験経費の提供に責任をもって行う個人、機関又は機構を指す。

  (八)契約研究機関とは契約の締結により、臨床試験で申請実施者又は研究者の職責及び任務の一部を遂行することができる機関を指す。

  (九)被験者とは一つの臨床試験に参加し、且つ試験用医薬品の使用者であり、患者、健康な被験者を含む。

  (十)弱勢被験者とは自らの意思と権利を守る能力が不足し、若しくは喪失した被験者を指し、その自主的に治験に参加しようとする意思は当該治験の予期されるベネフィット、若しくは参加拒否による報復可能の恐れで不正当の影響を受けられる。研究者の学生と部下、申請実施者に係る従業員、軍人、犯人、治療薬がない疾病の患者、危篤状況にある患者、福祉施設に入居している人、ホームレス、未成年者とインフォームド?コンセントができない人などが含まれる。

  (十一)インフォームド?コンセントとは被験者が臨床試験への参加を決定することに影響を及ぼす可能性のある各事項と状況を知らされた後、自ら臨床試験への参加に同意することを確認する過程をいう。当該過程は署名済みで日付も記された説明同意書を書類上の証明としなければならない。

  (十二)公正な証人とは臨床試験に関係なく、且つ臨床試験関係者に公正ではない影響されない個人で、被験者又はその保護者が読解能力を有しない場合に、証人として、説明同意書とその他書類を閲覧し、且つインフォームド?コンセントに証人に立つ者を指す。

  (十三)モニタリングとは臨床試験の進展を監督し、且つ臨床試験が実施計画書、標準的操作規程及び関連法律と法規に基づいて実施され、関係記録及び報告が行われるよう保障する行為を指す。

  (十四)モニタリング計画とはモニタリングの戦略、方法、職責及び要求を記述した書類をいう。

  (十五)モニタリング報告書とはモニタリング担当者が申請実施者による標準的操作規程の定める規定によって、毎回に現場訪問又はその他臨床試験に関する意思疎通を行った後、申請実施者に提出する報告をいう。

  (十六)監査とは、臨床試験関連活動の実施、試験データの記録、分析と報告が実施計画書、標準的操作規程と関連法律、法規に適合しているか否かを評価、確認するために、臨床試験関連活動及び書類に対しての系統的での独立監査を指す。

  (十七)監査報告書とは申請実施者が委任した監査員が作成した監査結果に関する書面評価報告をいう。

  (十八)査察とは医薬品監督管理部門が臨床試験関係書類、施設、記録及びその他の面に対しての審査と査察行為をいい、試験現場、申請実施者又は契約研究機関の所在地及び医薬品監督管理部門が必要と認めるその他場所で行うことができる。

  (十九)直接査閲とは薬物臨床試験評価に関する重要な記録、報告に対しての直接検査、分析、確認又は複製等を行うことを指す。直接閲覧関係者のいずれも関連法律、法規に基づき、合理的な措置を講じて被験者のプライバシーを保護し、申請実施者の権利帰属情報及びその他秘密保持が必要な情報の漏洩を防止しなければならない。

  (二十)実施計画書とは臨床試験の目的、設計、方法学、統計学的考慮事項及び実施に関する説明書類を指す。通常、実施計画書には臨床試験の背景及び理論的根拠も含めなければならないが、他の書類でこの内容を記載することも可能である。実施計画書は実施計画書とその修正版を含む。

  (二十一)研究者マニュアルとは臨床試験の実施に関する医薬品の臨床研究及び非臨床研究に関する資料をまとめたものをいう。

  (二十二)症例報告表とは実施計画書に基づいて設計され、申請実施者に報告するための被験者関係情報を記録した紙版又は電子版書類を指す。

  (二十三)標準的業務規程とは特定業務の整合性を確保するために制定し、必要な詳細要求事項を記載した文書をいう。

  (二十四)試験用医薬品とは臨床試験に使用する医薬品、対照医薬品をいう。

  (二十五)対照医薬品とは臨床試験において、試験用薬物との比較対照に使用するその他研究用薬物、市販した医薬品又はプラセボをいう。

  (二十六)有害事象とは被験者が試験用医薬品を使った後に現れたすべての有害医学事象をいい、症状、身体所見、疾病又は実験室検査で発覚した異常として現れるが、必ずしも試験用医薬品と因果関係があるとは限らない。

  (二十七)重篤な有害事象とは、被験者が試験用医薬品を使った後に現われた死亡、生命危機状態、永久又は重度の障害又は機能喪失、被験者が入院して治療を受け、もしくは入院時間を延長する必要な事態及び先天性異常又は先天性欠陥等の有害医学事象をいう。

  (二十八)医薬品副作用とは臨床試験で発生した、試験用医薬品に関連する可能性のある人体に有害、又は望ましくない反応をいう。試験用医薬品と有害事象との因果関係には少なくとも一つの合理的な可能性があり、すなわち関連性を排除できない。

  (二十九)疑わしい且つ予期されていない重篤な副作用とは臨床表現型の性質及び重篤さが試験用薬物研究者マニュアル、市販した医薬品の添付文書又は製品特性要約などの既存の資料と情報で記載した副作用を超過した疑わしい且つ予期されていない重篤な副作用を指す。

  (三十)被験者認証コードとは臨床試験で被験者にその身元を識別するために割り当てた唯一コードをいう。研究者は被験者の発生した有害事象やその他試験関連データを報告する際に、被験者のプライバシーを保護するために、被験者氏名の代わりに当該コードを使用する。

  (三十一)ソースファイルとは 臨床試験で作成された記録、書類、データを指す。例えば、病院のカルテ、医学的画像、実験室記録、覚書、被験者日記又は評価表、投薬記録、機器が自動的に記録したデータ、マイクロフィルム、ネガフィルム、磁気媒体、X線写真、被験者ファイル、薬局、実験室と医療技術部署が保存した臨床試験関連文書と記録(認証謄本等を含む)である。ソースファイルはソースデータを含み、紙版又は電子版等の媒体を使用できる。

  (三十二)ソースデータとは臨床試験における原始的記録又は証明副本に記載されたすべての情報を指し、臨床上の発見、観測結果及び臨床試験の再建及び評価に必要なその他関連活動記録を含む。

  (三十三)必須書類とは単独に、若しくはまとめた後に臨床試験実施過程及び試験データ品質を評価するための書類をいう。

  (三十四)確認済み謄本とは審査と検証をへて、原本の内容と構造などがすべて同一であることを確認した複製物をいい、当該複製物は審査員の氏名と日付が記入済みで、又は検証システムにより直接作成され、紙版又は電子版などの媒体を使用できる。

  (三十五)品質保証とは臨床試験の実施及びデータの作成、記録と報告がいずれも実施計画書及び関連法律、法規を遵守するよう保障するために、臨床試験で確立された計画的、且つ系統的な措置を指す。

  (三十六)品質制御とは臨床試験の品質保証に関するシステムのうち、臨床試験に係るすべての活動が品質要件に適合しているかどうかを確認するための技術及び活動をいう。

  (三十七)試験現場とは臨床試験に関する活動を行う場所をいう。

  (三十八)盲検とは臨床試験で、一方又は複数の関係者が被験者の割当を知らないようにする方法をいう。一重盲検は、一般的に被験者が知らないことを指し、二重盲検は一般的に被験者、研究者、モニタリング担当者およびデータ分析者がいずれも割当を知らないことを指す。

  (三十九)電子化システム検証とは電子化システムの設計から使用停止、若しくは他のシステムへの移行までの全ライフサイクルが特定要件を満たすプロセスをいう。検証案は、システムの想定用途、システムが被験者保護と臨床試験結果の信憑性に与える潜在的影響などを考慮し、リスク評価に基づいて制定しなければならない。

  (四十)監査軌跡とは事件発生過程を追跡して復元できる記録をいう。

  第三章 倫理委員会

  第十二条 倫理委員会は被験者の権益と安全を保護することを職責とし、特に弱勢被験者に配慮しなければならない。

  (一)倫理委員会が審査すべき書類は実施計画書とその修正版、説明同意書とその更新版、被験者募集の方法と情報に関する書類、被験者に提供するその他書類と資料、研究者マニュアル、既存の安全性資料、被験者への補償に関する情報を含む書類、研究者の資格を証明する書類、倫理委員会がその職務を遂行するに必要なその他書類である。

  (二)倫理委員会は臨床試験の科学性及び倫理性について審査を行わなければならない。

  (三)倫理委員会は研究者の資格を審査しなければならない。

  (四)臨床試験で被験者の権益と安全、基本的医療が確保されているか否かをよりよく判断するために、倫理委員会は説明同意書以外の資料や情報の提供を求めることができる。

  (五)非治療的臨床試験(すなわち、被験者に予期されなく、直接臨床ベネフィットを獲得する試験)を実施する際に、保護者が被験者に代わってインフォームド?コンセントを実施する場合、倫理委員会は実施計画書で関係倫理問題および法律、法規が十分に考慮されているか否かを審査で確認しなければならない。

  (六)実施計画書で緊急の状況において被験者又はその保護者が試験前に説明同意書に署名できない旨が明記されている場合、倫理委員会はその倫理問題及び法律、法規のことを実施計画書で十分に考慮されているか否かを審査し、確認しなければならない。

  (七)倫理委員会は、被験者を脅したり、利益で釣ったりする等不当な行為の影響で臨床試験に参加したか否かを審査しなければならない。また、説明同意書には、被験者又はその保護者にその合法的権益を放棄させる内容を使用してはならない、研究者と臨床試験機構、申請実施者とその代理機構の遂行すべき責任を免除する内容を含んではならないことについて、審査しなければならない。

  (八)倫理委員会は説明同意書、被験者に提供するその他の書類と資料の中で被験者への補償に関する方法、金額及び計画を含む情報を説明しているよう確保しなければならない。

  (九)倫理委員会は合理的な期限内に臨床試験関係資料の審査又は届出の手続を完了し、且つ、審査意見書を書面で出さなければならない。審査意見書には審査した臨床試験の名称、書類(バージョン番号を含む)及び日付を明記しなければならない。

  (十)倫理委員会の審査意見は「同意」、「必要な修正後に同意」、「不同意」、「同意した研究を終止又は一時停止」となる。審査意見書には、修正を求める内容又は否定の理由を記載しなければならない。

  (十一)倫理委員会は次の事項を注目し、研究者に速やかに報告するよう明確に求めなければならない。臨床試験実施中、被験者をめぐる緊急危害を解消するために実施計画書から逸脱し、又は実施計画書を変更すること、被験者のリスクを増やし、又は臨床試験の実施に著しい影響を与える変更、すべての疑わしい、且つ予期されていない重篤副作用、被験者の安全又は臨床試験の実施にマイナス影響を及ぼす可能な新しい情報。

  (十二)倫理委員会は関係要求に従わずに実施され、もしくは被験者に予期しない重篤な危害を与える臨床試験を一時停止、終了させる権利を有する。

  (十三)倫理委員会は実施中の臨床試験について定期的に追跡審査を行い、審査頻度は被験者のリスク程度によって定め、最小限で1年に1回とする。

  (十四)倫理委員会は被験者の苦情と希望を受け付け、且つ善処しなければならない。

  第十三条 倫理委員会の組織と運営は以下の要求に適合しなければならない。

  (一)倫理委員会委員の選定、登録と管理は、衛生健康主管部門の要求に適合しなければならない。

  (二)倫理委員会の委員はいずれも臨床試験に関する倫理学、科学面の内容などを審査できるよう倫理審査の研修を受けなければならない。

  (三)倫理委員会は関係制度及び業務規程に従つてその職務を遂行し、審査の議事録を作成し、会議の日時と検討内容を明記しなければならない。

  (四)倫理委員会会議で審査意見をまとめるために投票する委員は、審査と議論に参加しなければならず、各類別に属し、性別も異なるメンバーを含み、且つ規定される人数に達するべきである。会議の審査意見は書面書類を作成しなければならない。

  (五)投票し、若しくは審査意見を出す委員は、審査対象となる臨床試験プロジェクトから独立しなければならない。

  (六)倫理委員会はその委員らに関する詳細情報を把握し、且つその委員らが倫理審査を担当する資格を有することを確保しなければならない。

  (七)倫理委員会は研究者に倫理審査に必要な各種資料の提供、倫理委員会からによる質問への回答を求めべきである。

  (八)倫理委員会は必要に応じて委員以外の専門家を招へいし、審査に参加させることができる。ただし、投票させることはできない。

  第十四条 倫理委員会は以下の事項について書類を作成し、実施しなければならない。

  (一)倫理委員会の構成、設立及び届出に関する規定。

  (二)倫理委員会会議のスケジュール、会議通知及び会議審査の手順。

  (三)倫理委員会による初審査及び追跡審査の手順。

  (四)倫理委員会が同意した実施計画書の小修正については、迅速な審査、同意の手順を採用する。

  (五)審査意見を速やかに研究者に通知する手順。

  (六)倫理審査意見に対して異議がある場合の再審査の手順。

  第十五条 倫理委員会は倫理審査の書面記録、委員の情報、提出した書類、会議の議事録及び関係往来記録等を含んだ倫理審査に関するすべての記録を保存しなければならない。また、すべての記録は、少なくとも臨床試験終了後5年間保存しなければならない。研究者、申請実施者又は医薬品監督管理部門は倫理委員会にその業務規程及び倫理審査委員名簿の提供を求めることができる。

  第四章 研究者

  第十六条 研究者と臨床試験機構が有すべき資格と要件は、以下のとおりである。

  (一)臨床試験機構における業務執行資格を有すること、臨床試験に必要な専門知識、訓練経験及び能力を備えること、申請実施者、倫理委員会及び医薬品監督管理部門の要求に基づいて最新の職務経歴及び関係資格に関する書類を提供できること。

  (二)申請実施者が提出した実施計画書、研究者マニュアル、試験薬物に関する資料と情報を熟知すること。

  (三)本規範及び臨床試験関係法律、法規を熟知し、遵守すること。

  (四)研究者の署名した職責分担授権表を保存すること。

  (五)研究者と臨床試験機構が申請実施者の組織したモニタリング、監査及び医薬品監督管理部門の査察を受けなければならないこと。

  (六)研究者と臨床試験機構が個人又は機関に授権して臨床試験に関する職責と機能を担ってもらう場合には、その個人又は機関の関係資格を有することを確保し、且つその個人と機関が臨床試験に関する職責及び機能を果たし、信頼できるデータを作成するために、整備した手順を定めなければならない。研究者と臨床試験機構が臨床試験機構以外の機関に治験に関する職責及び機能を担うよう授権する場合、申請実施者の同意を得なければならない。

  第十七条 研究者と臨床試験機構は臨床試験を完了するに必要な条件を備えなければならない。

  (一)研究者は臨床試験で約束した期限内に実施計画書に基づいて十分な人数の被験者をグループに組み入れる能力を有する。

  (二)研究者は約束した期限内に十分な時間をもち、臨床試験を実施し、完了する。

  (三)研究者は臨床試験期間中、臨床試験に参加する者を支配する権利および臨床試験に必要な医療施設を使用する権限を有し、臨床試験を正確且つ安全に実施しなければならない。

  (四)研究者は臨床試験期間中、臨床試験に参加するすべての人員が実施計画書及び試験用医薬品を十分に理解し、各自の試験における役割及び職責を明確化し、臨床試験データの真実性、完全性及び正確性を確保しなければならない。

  (五)研究者はすべての研究者が実施計画書の実施を監督し、臨床試験の品質管理を行うための措置をとらなければならない。

  (六)臨床試験機構は臨床試験の管理業務を担当する内部管理部署を設置しなければならない。

  第十八条 研究者は被験者に対し、適切な医療上の処置を行うものとする。

  (一)研究者は臨床医師又は授権された臨床医師である場合、臨床試験に関するすべての医学的意思決定の責任を果たさなければならない。

  (二)臨床試験期間と患者訪問期間で、被験者をめぐって臨床試験に関連する有害事象(臨床的意義を持つ実験室で発覚した検査異常を含む)が発生した場合には、研究者及び臨床試験機構は当該被験者が適切な医療処置を受けるよう保障し、且つその状況を被験者に如実に告知しなければならない。研究者は患者に治療する必要な合併症があることを発覚した場合、患者に告知し、臨床試験の結果や患者の安全を妨害する可能性のある医薬品併用に注意を払うべきである。

  (三)研究者は被験者の同意を得た上で、当該被験者の試験参加状況を関係臨床医師に告知できる。

  (四)被験者は理由なしで臨床試験の参加を中止できる。研究者は被験者個人の権利を尊重するとともに、できるだけその参加中止理由を把握すべきである。

  第十九条 研究者と倫理委員会との意思疎通は次のとおりである。

  (一)臨床試験を実施する前に、研究者は倫理委員会の書面による同意を得なければならない。倫理委員会の書面による同意を得ない限り、被験者を選別してはならない。

  (二)臨床試験の実施前及び実施中に、研究者は倫理審査に必要な書類をすべて倫理委員会に提出しなければならない。

  第二十条 研究者は実施計画書に従わなければならない。

  (一)研究者は倫理委員会に同意された実施計画書に従って臨床試験を実施しなければならない。

  (二)研究者は申請実施者と倫理委員会の同意を得ずに、実施計画書を変更し、又は逸脱してはならない。ただし、被験者をめぐる緊急危害を速やかに解消するための変更、又はモニタリング担当者、電話番号の変更等、臨床試験管理のみにかかわる変更が除外である。

  (三)研究者又はその指名した研究員は実施計画書からの逸脱を記録し、説明しなければならない。

  (四)被験者をめぐる緊急危害を解消するために、研究者が倫理委員会の同意を得ずに、実施計画書を修正し、もしくは逸脱した場合、速やかに倫理委員会、申請実施者に報告し、且つ理由を説明し、必要に応じて医薬品監督管理部門に報告しなければならない。

  (五)研究者は実施計画書で禁止されている医薬品併用を避けるための措置をとらなければならない。

  第二十一条 研究者と臨床試験機構は申請実施者が提供する試験用医薬品に対して管理責任を果たさなければならない。

  (一)研究者と臨床試験機構は資格を有する薬剤師又はその他人員に試験用医薬品の管理を配置しなければならない。

  (二)臨床試験機構における試験用医薬品の受領、貯蔵、配布、回収、返却及び未使用分の処分等の管理は関係規定を遵守し、記録を保存しなければならない。

  試験用医薬品の管理記録は日付、数量、ロット番号とシリアル番号、有効期限、分配コード、署名等を含まなければならない。研究者は各被験者の試験用医薬品の総量と使用量の記録を保存しなければならない。試験用医薬品の使用量と残量は申請実施者の提出した数量と一致しなければならない。

  (三)試験用医薬品の貯蔵は関係貯蔵条件に適合しなければならない。

  (四)研究者は試験用医薬品が実施計画書に従って使用されることを確保し、試験用医薬品の正しい使用方法を被験者に説明しなければならない。

  (五)研究者は生物学的同等性試験に関する臨床試験用医薬品からランダムにサンプルを抽出して保存しなければならない。臨床試験機構は最小限で医薬品上市後2年までサンプルを保存する。臨床試験機構は条件を備えた独立した第三者にサンプルの抽出と保存を委託できるが、申請実施者又はそのベネフィットに関連する第三者に返却してはならない。

  第二十二条 研究者は臨床試験のランダム化手順を遵守しなければならない。

  盲検法試験は実施計画書に基づいて実施しなければならない。予期せぬ出来事で盲検ができなくなり、もしくは重篤有害事象などの状況で緊急に盲検が解除された場合、研究者は申請実施者に書面で原因を説明しなければならない。

  第二十三条 研究者はインフォームド?コンセントを行った上で、ヘルシンキ宣言の倫理原則を遵守し、且つ以下の要求に適合しなければならない。

  (一)研究者は倫理委員会の同意を得た最新版の説明同意書とその他の被験者に提供された情報を使用しなければならない。必要な場合には、臨床試験を受けている被験者も説明同意書に再度署名しなければならない。

  (二)研究者は被験者の継続的な試験参加に影響を及ぼす可能な新しい情報を入手した際に、速やかに被験者又はその保護者にその旨を告知し、且つ記録しなければならない。

  (三)研究者は被験者を脅したり、利益で釣ったりする等不当な行為を取り、被験者の臨床試験参加又は臨床試験の継続に影響を与えてはならない。

  (四)研究者又は指定した研究員は被験者にすべての臨床試験関係事項(書面による情報及び倫理審査会の同意意見を含む)を十分に告知しなければならない。

  (五)説明同意書などの被験者に提供する口頭と書面の資料は被験者又はその保護者、証人が理解しやすい言葉と表現を使用しなければならない。

  (六)研究者又は指定した研究員は説明同意書の署名前に、被験者又はその保護者が臨床試験の詳細を理解するのに十分な時間と機会を設け、且つ被験者又はその保護者による臨床試験関係質問になるべく詳しく回答しなければならない。

  (七)被験者又はその保護者及びインフォームド?コンセントを行う研究者はそれぞれ説明同意書に署名し、日付を明記しなければならない。被験者本人以外の者が署名した場合には、被験者との関係を記載しなければならない。

  (八)被験者又はその保護者が読解力を欠く場合、一名の公正な証人がインフォームド?コンセント全過程の立会いをしなければならない。研究者は被験者又はその保護者、証人に説明同意書及びその他文字資料の内容を詳細に説明しなければならない。被験者又はその保護者は口頭で試験参加に同意した場合、能力をもっていれば、できる限り説明同意書に署名しなければならず、証人は被験者又はその保護者が説明同意書およびその他文字資料について研究者から正確な説明を受け、その内容を理解し、臨床試験の参加に同意したことを証明するために、説明同意書に署名し、日付を明記しなければならない。

  (九)被験者又はその保護者は、署名済みで日時も記載された説明同意書の原本又は副本、その他被験者に提供された資料(最新版説明同意書の原本又は副本、その他被験者に提供された資料の改訂版を含む)を入手しなければならない。

  (十)被験者が民事的行為能力を有しない者である場合には、その保護者の書面によるインフォームド?コンセントを取得しなければならない。被験者が民事的行為能力が制限される者である場合には、本人及びその保護者の書面によるインフォームド?コンセントを取得しなければならない。 保護者が被験者に代わってインフォームド?コンセントを行う場合には、被験者が理解できる範囲で、被験者に臨床試験に関する情報を告知し、できる限り被験者自身が説明同意書に署名し、日付を記入するようにしなければならない。

  (十一)緊急状況の場合、臨床試験に参加する前に被験者からインフォームド?コンセントを取得できなければ、当該被験者の保護者は、当該被験者に代わってインフォームド?コンセントを行うことができる。保護者もその場にいない場合、被験者の選定方法を実施計画書とその他書類に明記し、倫理審査会の書面による同意を得なければならない。同時に、被験者又はその保護者から臨床試験に引き続き参加できるインフォームドコンセントをできるだけ早く取得しなければならない。

  (十二)被験者が非治療的臨床試験に参加する場合には、被験者本人が説明同意書に署名し、日付を明記しなければならない。

  非治療臨床試験は次の条件を満たしている場合に限り、保護者が被験者に代わってインフォームド?コンセントを行うことができる。臨床試験がインフォームド?コンセント能力のない被験者においてのみ実施できる場合、被験者をめぐって予期可能なリスクが低い場合、 被験者の健康へのマイナス影響が最小限に抑えられており、且つ当該臨床試験の実施が法律によって禁止されていない場合、当該類別の被験者の入選が倫理委員会の審査をへて同意された場合。また、当該類別の臨床試験は原則として、試験用医薬品が適用される疾病又は状況にある患者においてのみ実施できる。臨床試験実施中、被験者を厳密に観察しなければならず、被験者に過度の苦痛又は不具合が現れた場合には、被験者の試験参加を中止させ、また、被験者の安全を保障するために必要な処置をとらなければならない。

  (十三)病歴記録には被験者によるインフォームド?コンセントの具体的な時間と関係者を記入しなければならない。

  (十四)小児は被験者である場合、その保護者のインフォームド?コンセントを取得し、説明同意書に署名してもらわなければならない。小児が臨床試験への参加に同意する意思決定をする能力を有する場合、本人の同意を得なければならない。また、被験者である小児本人が臨床試験への参加に同意しない場合、もしくは途中で臨床試験からの退出を決定する場合には、保護者が参加に同意し、又は参加を継続する意思があっても、被験者である小児本人の決定に準じなければならない。ただし、重度又は生命を脅かす疾病を治療するための臨床試験においては、小児被験者が研究に参加しないと命の危険があると、研究者と保護者が判断すれば、保護者の同意を得た上で、被験者の試験参加が継続できる。臨床試験で小児被験者が説明同意書に署名する条件を満たした場合、本人が署名した後、試験を実施できる。

  第二十四条 説明同意書と被験者に提供するその他の書類は以下のとおりである。

  (一)臨床試験の概要。

  (二)試験目的。

  (三)試験治療と各グループへのランダムな分配の可能性。

  (四)被験者が遵守しなければならない試験手順(外傷性医療処置を含む)。

  (五)被験者の義務。

  (六)臨床試験に係る試験的内容。

  (七)試験が被験者にリスク又は不便をもたらす可能性があり、特に胚胎、胎児又は乳児に影響を与えるリスクが存在する場合。

  (八)試験の予期されているベネフィット、およびベネフィットを得られない可能性。

  (九)その他選択できる薬物と治療方法、並びにその重要な潜在的ベネフィットとリスク。

  (十)被験者をめぐって試験に関連する損害が生じた場合には、補償と治療を受けることができる。

  (十一)被験者が臨床試験の参加で得られる補償。

  (十二)被験者が臨床試験に参加する際に予想される費用。

  (十三)被験者は自主的に試験に参加するものとし、参加を拒否でき、又は試験のどの段階においても退出可能で、差別視や報復を受けることなく、且つその医療福祉及び権益も影響されない。

  (十四)秘密保持の原則及び関係法規に違反しない限り、モニタリング担当者、監査員、倫理委員会及び医薬品監督管理部門の査察員は臨床試験の過程とデータを確認するために、被験者の原始的医学記録を閲覧できる。

  (十五)被験者身分確認に関する記録の秘密保持事項は公開しない。臨床試験の結果が公表されても、被験者の身元情報は秘密として守らなければならない。

  (十六)被験者の試験参加継続に影響を及ぼす恐れのある新しい情報があれば、速やかにその旨を被験者又はその保護者に告知する。

  (十七)試験情報及び被験者の権益に関する問題があり、もしくは試験に関連する損害が発生した場合、被験者が連絡できる研究者と倫理委員会及び連絡方法。

  (十八)被験者の試験参加が中止される可能性のある状況及び理由。

  (十九)被験者が試験を持続的に参加する予期される時間。

  (二十)当該試験に参加する予定の被験者数。

  第二十五条 試験の記録と報告は以下の要件を満たさなければならない。

  (一)研究者は試験現場のデータ収集、各研究従業員の職務遂行状況を監督しなければならない。

  (二)研究者はすべての臨床試験データが臨床試験のソースファイル及び試験記録から獲得したもので、正確、完全、読み取り可能で、タイムリーなものであると確保しなければならない。ソースデータは、帰属性、読みやすさ、同時性、オリジナリティ、正確さ、整合性、一致性、永続性を有しなければならない。ソースデータの修正は、痕跡を残し、初期データを隠蔽してはならず、且つ修正の理由を明記しなければならない。患者を被験者とする臨床試験は関係医療記録を外来又は入院カルテシステムに入力しなければならない。臨床試験機構の情報化システムが条件を備え、臨床試験の電子カルテを入力して保存できる場合、研究者は第一選択として使用し、関係電子化システムは整備された権限管理及び監査軌跡確認の機能を有し、記録の作成者又は修正者まで追跡でき、収集したソースデータが源を追跡できるよう保障しなければならない。

  (三)研究者は申請実施者が提供した指導説明に従って症例報告表の記入と修正を行い、各種の症例報告表及びその他報告におけるデータが正確、完全、明晰、タイムリーであることを確保しなければならない。症例報告表のデータはソースファイルと一致しなければならず、不一致なところがあれば、合理的に説明しなければならない。症例報告表におけるデータの修正は、初記録を明確化し、修正の軌跡を残し、必要に応じて理由を説明し、修正者の署名を行い、日付を明記しなければならない。

  申請実施者は症例報告表の変更が必要であること、記録されたこと、且つ研究者の同意を得たことを確保するための書面的手順を制定しなければならない。研究者は修正及び訂正に関する記録を保存しなければならない。

  (四)研究者と臨床試験機構は「臨床試験必須書類」及び医薬品監督管理部門の関係要求に基づき、試験の書類を適切に保存しなければならない。

  (五)臨床試験情報と被験者情報の処理過程で、違法又は授権されていないままで、情報が閲覧、公開、拡散、修正、毀損、紛失されることを防止するよう注意しなければならない。 臨床試験データの記録、処理と保存にあたって、記録と被験者情報の機密性を保持しなければならない。

  (六)申請実施者は必須書類の保存期間、費用及び保存期限満了後の処理について、研究者と臨床試験機構と締結した契約書で明確に規定しなければならない。

  (七)研究者と臨床試験機構はモニタリング担当者、監査員、倫理委員会又は医薬品監督管理部門の要求に基づいて協力し、必要な試験記録を提供しなければならない。

  第二十六条 研究者が作成する安全報告書は以下の要求に適合しなければならない。

  実施計画書又はその他書類(研究者マニュアルなど)で即時に報告する必要がないと規定されている重篤有害事象を除き、研究者は直ちに申請実施者にすべての重篤有害事象を書面で報告し、その後に速やかに詳細な訪問報告書を提出しなければならない。重篤有害事象報告書及び訪問報告書には、被験者の実名、身分証明書番号及び住所などの身元情報を記入してはならない。被験者の臨床試験における認証コードを明記しなければならない。実施計画書に規定された安全性評価にとって重要な有害事象と実験室で発覚した異常値は、実施計画書の要求と期限に準じて申請実施者に報告しなければならない。

  死亡症例に係る報告に関しては、研究者は解剖報告書や最終的医学報告書など、その他必要な資料を申請実施者と倫理委員会に提出しなければならない。

  研究者は申請実施者から提供された臨床試験安全性情報を獲得した後、速やかに署名して閲覧し、被験者の治療を調整する必要があるかどうかを考慮し、必要な場合には、できるだけ早く被験者に連絡し、倫理委員会に申請実施者から提供された疑わしい且つ予期されていない重篤な副作用情報を報告しなければならない。

  第二十七条 臨床試験を早期終了又は中止する場合には、研究者は速やかに被験者にその旨を通知し、且つ適切な治療と訪問を行わなければならない。また、以下の場合については、

  (一)研究者は申請実施者と協議せずに臨床試験を早期終了又は中止する場合、研究者は直ちに臨床試験機構、申請実施者と倫理委員会に報告し、且つ詳細な書面による説明を提出しなければならない。

  (二)申請実施者は臨床試験を終了又は中止する場合、研究者は直ちに臨床試験機構、倫理委員会に報告し、且つ詳細な書面による説明を提出しなければならない。

  (三)倫理委員会は同意した臨床試験を終了又は中止する場合、研究者は直ちに臨床試験機構、申請実施者に報告し、且つ詳細な書面による説明を提出しなければならない。

  第二十八条 研究者は試験の進捗状況を報告しなければならない。

  (一)研究者は倫理委員会に臨床試験年次報告書を提出し、又は倫理委員会の要求どりに進捗報告を提出しなければならない。

  (二)臨床試験の実施に著しい影響を与え、もしくは被験者のリスクを高める可能性のある状況が発生した場合、研究者はできるだけ早く申請実施者、倫理委員会と臨床試験機構に書面で報告しなければならない。

  (三)臨床試験完了後、研究者は臨床試験機構に報告しなければならない。また、倫理委員会に臨床試験結果の要約を提出し、申請実施者に医薬品監督管理部門の必要とする臨床試験関係報告書を提出しなければならない。

  第五章 申請実施者

  第二十九条 申請実施者は被験者の権益、安全及び臨床試験結果の真実性、信憑性を保障することを臨床試験の基本的考慮事項としなければならない。

  第三十条 申請実施者は臨床試験の品質管理システムを確立しなければならない。

  申請実施者の確立した臨床試験の品質管理システムは臨床試験の設計、実施、記録、評価、結果報告とファイリングを含む臨床試験全過程をカバーしなければならない。品質管理は効果的な試験設計、データ収集の方法と手順、臨床試験における意思決定に必要な情報収集を含む。

  臨床試験品質保証と品質制御の方法は臨床試験に内在されるリスクと収集した情報の重要性に適合しなければならない。申請実施者は臨床試験各段階の実施可能性を確保しなければならないため、試験の手順とデータ収集が複雑すぎることを避けるよう注意しなければならない。実施計画書、症例報告表及びその他関連書類は明晰、簡潔で前後一致でなければならない。

  申請実施者は管理職責を履行しなければならない。臨床試験の実施を指導、監督するために、必要に応じて研究および管理チームを設立できる。研究および管理チーム内部においての業務については、互いにタイムリーに意思疎通しなければならない。医薬品監督管理部門が査察を行う際に、研究および管理チームはそれぞれ従業員を派遣して対応しなければならない。

  第三十一条 申請実施者はリスクに基づいて品質管理を行う。

  (一)実施計画書を制定する際には、被験者の権益と安全への保護および臨床試験結果の信憑性を保障するための肝心な部分とデータを明確しなければならない。

  (二)臨床試験の重要な部分とデータに影響を及ぼすリスクを識別しなければならない。当該リスクについては、システムの面(例えば、施設と設備、標準的操作規程、コンピュータ化システム、人員、サプライヤーなど)と臨床試験の面(例えば試験用薬物、試験設計、データ収集と記録、インフォームド?コンセントのプロセスなど)という2つの面から考慮しなければならない。

  (三)リスク評価は既存のリスク制御においての過誤が発生する可能性、当該過誤が被験者の権利と安全の保護およびデータの信憑性に与える影響、 当該過誤がモニタリングされる可能の程度を考慮しなければならない。

  (四)軽減又は許容可能なリスクを識別しなければならない。リスクを軽減するための制御措置は、実施計画書の設計と実施、モニタリング計画、各関係者の職責が明確化している契約、標準的な作規程におけるコンプライアンスの部分及び各種研修の中で示されなければならない。

  品質リスクの許容度を事前に設定する際には被験者の安全とデータの信憑性に影響する系統的な問題を把握するために、変数の医学的?統計的特性と統計の設計を考慮しなければならない。品質リスクの許容範囲を超える状況が発生した場合には、更なる措置が必要かどうかを評価すべきである。

  (五)臨床試験期間中においては、品質管理の記録を作成し、各関係者と適時に意思疎通し、リスク評価及び品質の持続的向上を促進しなければならない。

  (六)申請実施者は現行の品質管理の有効性と適用性を確保するために、臨床試験で得た新しい知識と経験を踏まえた上で、定期的にリスク管理措置を評価しなければならない。

  (七)申請実施者は臨床試験報告で採用した品質管理方法を説明するとともに、品質上リスクの許容範囲から著しく逸脱した事例及びその是正措置を簡潔に説明しなければならない。

  第三十二条 申請実施者の品質保証及び品質制御は以下の要件に適合しなければならない。

  (一)申請実施者は臨床試験の品質保証及び品質制御システムに関する標準操的作規程の制定、実施と適時更新の責任を遂行し、臨床試験の実施、データの生成、記録と報告がいずれも実施計画書、本規範及び関連法律、法規の要求に適合するよう確保しなければならない。

  (二)臨床試験及び実験室検定の全過程はいずれも厳格に品質管理に関する標準的操作規程に基づいて行わなければならない。データ処理の各段階には品質制御が行われ、すべてのデータが信憑性を有し、データ処理プロセスが正しいものであると保障しなければならない。

  (三)申請実施者は研究者と臨床試験機構などである臨床試験に参加するすべての関係機関と契約を締結し、各関係者の職責を明確化しなければならない。

  (四)申請実施者と各関係機関が締結した契約には申請実施者によるモニタリングと監査、医薬品監督管理部門による実施する査察の場合、試験現場に赴き、ソースデータ、ソースファイル及び報告書を閲覧できると明記しなければならない。

  第三十三条 申請実施者が医薬品開発業務受託機関に業務を委託するにあたって、以下の要件を満たさなければならない。

  (一)申請実施者は臨床試験の一部又は全部を医薬品開発業務受託機関に委託できる。ただし、当該申請実施者は依然として臨床試験データの品質と信憑性の最終的責任者で、医薬品開発業務受託機関の業務遂行を監督しなければならない。医薬品開発業務受託機関は品質保証と品質制御を実行しなければならない。

  (二)申請実施者が医薬品開発業務受託機関に業務を委託するにあたって、契約を締結しなければならない。契約には、以下の事項を明確化しなければならない。委託業務の詳細及びその標準的操作規程、申請実施者は委託業務が標準的操作規程に準じて実施されているかなどの状況を確認する権利を有すること、受託者に対する書面要求、受託者が申請実施者に報告必要となる場合の要求、被験者への損害賠償措置に関する事項、その他委託業務に関する事項。

  また、医薬品開発業務受託機関は業務の下請けを行う際には、申請実施者の書面による同意を得なければならない。

  (三)医薬品開発業務受託機関に確実に委託していない業務及び任務に関しては、その職責は引き続き申請実施者が遂行する。

  (四)本規範における申請実施者への要求は申請実施者の委託した関係業務と任務を担当る医薬品開発業務受託機関にも適用する。

  第三十四条 申請実施者は能力を有する医学的専門家を指名して、速やかに臨床試験に関する医学的問題について相談を行わなければならない。

  第三十五条 申請実施者は資格を有する生物統計学専門家、臨床薬理学専門家及び臨床医師等を選定し、試験への参加を依頼しなければならない。それらの専門家と医師たちは、実施計画書と症例報告表の設計、統計分析計画の作成、データの分析、中期及び最終試験総括報告の作成を行う。

  第三十六条 申請実施者は試験管理、データ処理及び記録保存において、以下の要求に適合しなければならない。

  (一)申請実施者は資格を有する関係者を選定し、臨床試験の実施、データ処理、データ照合、統計分析及び試験総括報告書作成に対しての監督を依頼しなければならない。

  (二)申請実施者は独立したデータモニタリング委員会を設置し、定期的に臨床試験の進捗状況(安全性データと重要な有効性エンドポイント関係データを含む)を評価することができる。独立データモニタリング委員会は、実施中の臨床試験の継続、改善又は中止を申請実施者に助言できる。独立データモニタリング委員会は業務実施手順を文書にまとめ、関係会議の議事録をすべて保存しなければならない。

  (三)申請実施者が使用する電子データ管理システムは信頼できるシステム検証をへて、事前に設けられた性能基準に適合しなければならず、試験データの完全性、正確性、信憑性を保障し、且つ試験全過程においてシステムが常に検証有効の状態であることを確保しなければならない。

  (四)電子データ管理システムは完全な標準的使用操作規程を有し、電子データ管理の設置、インストールと使用をカバーしなければならない。標準的使用操作規程は当該システムの検証、機能テスト、データ収集と処理、システム保守、システム安全性テスト、変更制御、データバックアップ、復元、システムの応急対策とソフトウェア廃棄を説明しなければならない。また、標準的使用操作規程はコンピュータ化システムを使用する場合、申請実施者、研究者及び臨床試験機構の職責を明確に定めなければならない。コンピュータ化システムを使用するすべての従業員は研修を受けなければならない。

  (五)コンピュータ化システムにおけるデータ修正の方式は事前に規定し、修正過程も完全に記録し、ソースデータ(例えば、電子データの監査軌跡、データ軌跡と編集軌跡を保存する場合)も保存しなければならない。電子データの完全性を確保するために、電子データの統合、内容と構造について明確に規定ししなければならない。ソフトウェアのアップグレードやデータの移転などで、電子化システムに変更が生じた場合、電子データ完全性の確保はより重要になる。

  データ処理中にデータ転換が発生した場合には、転換後のデータと元のデータとの一致性、及びデータ転換過程の可視化を確保しなければならない。

  (六)電子データ管理システムの安全性を保障するために、権限されたいない者がアクセスできないようにしなければならない。データ修正が授権された者の名簿を保存する。電子データを速やかにバックアップする。盲検が設計された臨床試験はデータ入力と処理を含み、常に盲検状態を維持しなければならない。

  (七)申請実施者は被験者識別コードを使用し、各被験者のすべての臨床試験データを確認しなければならない。盲検化試験が盲検解除された後、申請実施者は速やかに被験者の試験用医薬品使用状況を書面で研究者に告知しなければならない。

  (八)申請実施者は自らの臨床試験治験関係データを保存しなければならない。臨床試験に参加した関係機関が取得したその他データも申請実施者の特別データとして臨床試験必須書類に保存しなければならない。

  (九)申請実施者は実施中の臨床試験を一時停止又は早期終了する場合、すべての関係研究者、臨床試験機構と医薬品監督管理部門に通知しなければならない。

  (十)試験データ所有権の移転は関係法律と法規の要求に適合しなければならない。

  (十一)申請実施者は試験記録の保存に関する要求事項を研究者と臨床試験機構に書面で告知しなければならない。試験関係記録が必要とならない場合には、申請実施者は研究者と臨床試験機構に書面で告知しなければならない。

  第三十七条 研究者の選定にあたって、以下の要件を満たさなければならない。

  (一)申請実施者は責任をもって研究者と臨床試験機構の選定を行う。研究者はいずれも臨床試験に関する研修を受け、臨床試験の経験を持ち、臨床試験を完了するために十分な医療資源を持たなければならない。複数の臨床試験機構が参加する臨床試験はチームリーダーを選択する必要があれば、申請実施者が選定することになる。

  (二)医学的判断にかかわるサンプル検定を行う実験室は、関係規定に準じ、且つ関係資格を有しなければならない。臨床試験で採集したサンプルの管理、検定、輸送及び貯蔵は品質を保障しなければならない。倫理委員会が同意した実施計画書と無関係の生物学的サンプル検定(遺伝子など)の実施は禁止する。臨床試験終了後、余ったサンプルを引き続き保存し、もしくは将来使用する可能性がある等の場では、被験者が説明同意書に署名しなければならず、保存期間とデータの機密性問題、データとサンプルを他の研究者と共有できる状況などを説明しなければならない。

  (三)申請実施者は実施計画書と最新版の研究者マニュアルを研究者と臨床試験機構に提供し、且つ研究者と臨床試験機構が実施計画書と関係資料を検討するために十分な時間を与えなければならない。

  第三十八条 各関係者が臨床試験に参加する前に、申請実施者はその職責を明確化し、且つ締結した契約書に明記しなければならない。

  第三十九条 申請実施者は適切な方式で、被験者と研究者に補償又は賠償を与えるよう保障しなければならない。

  (一)申請実施者は研究者と臨床試験機構に臨床試験に関する法律面と経済面においての保険又は保証を提供し、保険と保障はいずれも臨床試験のリスクの性質と程度に適合しなければならない。ただし、研究者と臨床試験機構自らの過失による損害はこの限りではない。

  (二)申請実施者は臨床試験を受ける被験者の損害又は死亡に係る診療費用及び補償を負担しなければならない。申請実施者と研究者は被験者に与えた補償又は賠償を速やかに支払わなければならない。

  (三)申請実施者が被験者に提供する補償の方式又は方法は、関係法律と法規に準じなければならない。

  (四)申請実施者は被験者に無料で試験用医薬品を提供し、臨床試験に係る医学的診査費用を支払わなければならない。

  第四十条 申請実施者は研究者と臨床試験機構と契約を締結し、契約書で試験の各関係者の責任、権利、利益及び各関係者の回避すべきである可能のある利益相反を明確化しなければならない。契約における試験経費は合理的で、市場の法則に適合しなければならない。申請実施者、研究者及び臨床試験機構は契約書の内容を確認し、署名しなければならない。

  契約内容は以下の事項を含まなければならない。臨床試験実施過程において本規範及び関係臨床試験の法律、法規を遵守すること、申請実施者と研究者の協議して確定した倫理委員会の同意した実施計画書を実施すること、データ記録と報告手順を遵守すること、モニタリング、監査及び査察の実施に同意すること、臨床試験に関する必須書類の保存及びその期間、論文の発表、知的財産権関係約束。

  第四十一条 臨床試験開始前に申請実施者は医薬品監督管理部門に臨床試験資料を提出し、且つ臨床試験の許可を取得し、もしくは届出を完了しなければならない。提出する書類と資料にはバージョン番号及び期日を明記しなければならない。

  第四十二条 申請実施者は研究者と臨床試験機構から倫理委員会の名称、住所、審査に参加する倫理委員会委員の名簿、本規範及び関係法律、法規に準じる審査声明および倫理委員会による審査同意文書とその他関連資料を取得しなければならない。

  第四十三条 申請実施者は臨床実施計画書を制定する際に、投薬ルート、投与量と投薬継続時間を裏付ける十分な安全性と有効性データを獲得しなければならない。新しい重要情報を入手した場合、申請実施者は直ちに研究者マニュアルを更新しなければならない。

  第四十四条 試験用医薬品の製造、包装、ラベル及びコーディングは、以下の要求に適合しなければならない。

  (一)試験用薬物の製造は臨床試験用医薬品の生産品質管理に関する要求に適合していなければならない。試験用医薬品の包装とラベルには「臨床試験にのみ使用可」などの臨床試験情報と試験用医薬品情報を明記しなければならない。盲検化試験では、盲検状態を維持しなければならない。

  (二)申請実施者は試験用医薬品の貯蔵温度、輸送条件(遮光する必要の有無など)、貯蔵期限、薬物溶液の調合方法と過程及び薬物注入装置の基準などを明確に規定しなければならない。試験用医薬品の使用方法はモニタリング担当者、研究者、薬剤師、医薬品保管従業員等すべての試験関係者に告知されなければならない。

  (三)試験用医薬品の包装は輸送と貯蔵プロセスで、医薬品が汚染されず、もしくは変質しないよう確保しなければならない。

  (四)盲検化試験においては、緊急医療状態にあっても試験用医薬品の種類を迅速に識別でき、臨床試験の盲検状態を壊さないように、試験用医薬品のコーディングシステムは緊急盲検解除プログラムを含まなければならない。

  第四十五条 試験用医薬品の供給及び管理は以下の要求に適合しなければならない。

  (一)申請実施者は研究者と臨床試験機構に試験用医薬品を提供する責任を負う。

  (二)申請実施者は臨床試験について倫理委員会の同意及び医薬品監督管理部門の許可を取得し、もしくは届出を行う前に、研究者及び臨床試験機構に試験用医薬品を提供してはならない。

  (三)申請実施者は研究者及び臨床試験機構に試験用医薬品の説明書を提供しなければならず、説明書は試験用医薬品の使用、貯蔵及び関連記録を明確化しなければならない。申請実施者は試験用医薬品の供給及び管理規程(試験用医薬品の受領、貯蔵、分配、使用及び回収などが含まれる)を制定する。被験者から回収した試験用医薬品及び研究者の未使用した試験用医薬品に対しては、申請実施者に返却し、もしくは申請実施者の授権を受けた後、臨床試験機構が廃棄する。

  (四)申請実施者は試験用医薬品が速やかに研究者と臨床試験機構に配達され、被験者が速やかに使用するよう保障しなければならない。試験用医薬品の運送、受領、分配、回収及び廃棄の記録を保存しなければならない。試験用医薬品回収管理制度を確立し、欠陥品のリコール、試験終了後の回収、有効期限超過後の回収を保障しなければならない。未使用試験用医薬品廃棄制度を確立しなければならない。すべての試験用医薬品の管理過程を記録しなければならず、全過程の数値を正確に統計しなければならない。

  (五)申請実施者は試験期間中、試験用医薬品の安定性を確保するための措置をとらなければならない。試験用医薬品サンプルの保管期限は、試験用医薬品の保管期限内に設定されなければならない。また、原則として、臨床試験データ分析終了又は関連法規に定めた期限まで保管しなければならず、両者が一致しない場合には、そのうちの比較的に長い期限に合わせなければならない。

  第四十六条 申請実施者は試験記録を閲覧する権限を明確に規定しなければならない。

  (一)申請実施者は実施計画書又は契約書で、モニタリング担当者、監査員、倫理委員会の審査員及び医薬品監督管理部門の査察員による直接に臨床試験に関するソースデータ及びソースファイルを閲覧することに関しては、研究者と臨床試験機構が同意すべきと明確に規定しなければならない。

  (二)申請実施者はモニタリング担当者、監査員、倫理委員会の審査員及び医薬品監督管理部門の査察員が臨床試験に関する原始的医学記録を直接閲覧する際に、各被験者の書面による同意を得たかどうか確認しなければならない。

  第四十七条 申請実施者は責任をもって臨床試験期間における試験用医薬品安全性評価を行わなければならない。申請実施者は臨床試験で発覚した被験者の安全、もしくは臨床試験の実施に影響する可能性がある問題、倫理委員会の同意意見を変更させる可能性がある問題を速やかに研究者と臨床試験機構、医薬品監督管理部門に通知しなければならない。

  第四十八条 申請実施者は要求及び期限に準じて医薬品の副作用を報告しなければならない。

  (一)申請実施者は安全性関係情報を獲得した後、出所を問わず、そのすべてを直ちに分析、評価しなければならず、評価は重篤度、試験薬物との関連性及び予期した事象であるか否かなどを含む。申請実施者は疑わしい且つ予期されいない重篤な副作用を速やかにすべての臨床試験に参加する研究者と臨床試験機構、倫理委員会に報告しなければならない。申請実施者は医薬品監督管理部門と衛生健康主管部門に疑わしい且つ予期されていない重篤な副作用を報告しなければならない。

  (二)申請実施者が提出した医薬品研究開発期間における安全性更新報告書は、臨床試験のリスクとベネフィットの評価を含めなければならず、関連情報をすべての臨床試験に参加する研究者及び臨床試験機構、倫理委員会に伝えなければならない。

  第四十九条 臨床試験のモニタリングは次に掲げる要件に適合するものでなければならない。

  (一)モニタリングの目的は臨床試験における被験者の権益を保障し、試験記録と報告のデータが正確且つ完全であることを保障し、試験が同意された実施計画書、本規範及び関連法規を遵守して行われるよう保証しなければならない。

  (二)申請実施者が委任したモニタリング担当者は、関係研修を受け、医学、薬学等の臨床試験モニタリングに必要な知識を有し、モニタリング職責を有効に履行できる人員でなければならない。

  (三)申請実施者は系統的且つ優先順位のあるリスクアセスメントに基づく方法を確立し、臨床試験に対してモニタリングを実施しなければならない。モニタリングの範囲や属性は柔軟性をとられ、モニタリングの効率と有効性を高めるために、異なるモニタリング方法の使用を許す。申請実施者は、モニタリング方策を選択した理由をモニタリング計画に記載しなければならない。

  (四)申請実施者はモニタリング計画を作成する。モニタリング計画は被験者権益の保護を特に強調し、データ真実性を確保し、臨床試験における様々なリスクへの対応を確保しなければならない。モニタリング計画には、モニタリングの方策、試験の各関係者に対するモニタリングの職責、モニタリングの方法及び異なるモニタリング方法を使用する理由を明記しなければならない。また、モニタリング計画は重要なデータとプロセスのモニタリングを重視し、関連法律と法規を遵守しなければならない。

  (五)申請実施者はモニタリングの標準的業務規程を定め、モニタリング担当者は標準的業務規程に準じてモニタリング業務を実施しなければならない。

  (六)申請実施者は臨床試験モニタリングを実施しなければならず、モニタリングの範囲及び属性は臨床試験の目的、設計、複雑性、盲検、サンプルの大きさ及び臨床試験のエンドポイントなどによって決められる。

  (七)現場モニタリング及び中央モニタリングは臨床試験のリスクに基づいて連携して行わなければならない。現場モニタリングは臨床試験の現場で行われたモニタリングであり、通常は臨床試験開始前、実施中、終了後に行われる。中央モニタリングは実施中の臨床試験をタイムリーに遠隔評価し、及び異なる臨床試験機構が収集したデータをまとめて遠隔評価することである。中央モニタリングの過程は臨床試験モニタリングの効果を高めるのに役立ち、現場モニタリングを補完するものである。

  中央モニタリングで統計分析を使用することで、異なる臨床試験機構内や臨床試験機構間のデータ範囲や一致性などを含むデータの傾向を把握し、データの特性やクオリティを分析することができ、モニタリング現場とモニタリング手順の選択に役立てる。

  (八)特別状況では、申請実施者は研究者研修、会議などのその他試験関係業務と併せてモニタリングを行うことができる。モニタリングの際には、統計学的サンプリング法を用いてデータを照合できる。

  第五十条 モニタリング担当者の職責は次のとおりである。

  (一)モニタリング担当者は試験用医薬品に関する知識、実施計画書、インフォームド?コンセント、その他被験者に提供する書面資料の内容、臨床試験の標準的操作規程及び本規範等の関連法規を熟知しなければならない。

  (二)モニタリング担当者は申請実施者の要求に従ってモニタリングの職責を誠実に遂行し、臨床試験が実施計画書どおりに適正に実施され、且つ記録されるよう確保しなければならない。

  (三)モニタリング担当者は申請実施者と研究者との間の主要連絡役である。臨床試験を実施する前に、研究者が試験を実施するのに十分な資格と資源を備えていること、臨床試験機構の人員配置と研修実施状況、実験室の設備が完備し、良好に稼働していること、各種試験関係検定条件を備えていることを確認しなければならない。

  (四)モニタリング担当者は臨床試験実施中において、試験用医薬品が有効期限内で、保存条件が認められ、供給が充足であることを確認しなければならない。また、試験用医薬品が実施計画書に規定された用量で適切な被験者にのみに提供すること、被験者が試験用医薬品の正しい使用、処理、貯蔵と返却に関する説明を受けたこと、臨床試験機構が試験用医薬品を受領、使用及び返却する際に適切な管理及び記録を行ったこと、臨床試験機構による未使用試験用医薬品処分が関連法律、法規及び申請実施者の要求に適合していることも確認しなければならない。

  (五)モニタリング担当者は臨床試験の実施で、研究者による実施計画書実施状況を確認しなければならない。また、試験前にすべての被験者又はその保護者が説明同意書に署名していることも確認しなければならない。研究者が最新版の研究者マニュアル、すべての試験関連書類、試験必須用品を受け取り、関係法律と法規の要求に基づいて実施したことを確認しなければならない。研究者が臨床試験について十分な知識を持っているよう確保しなければならない。

  (六)モニタリング担当者は研究者が実施計画書及び契約に定められた職務を遂行し、且つその職務が授権されている者に委託されているかどうかを確認しなければならない。また、選定された被験者が合格であることを確認し、試験グループに組み入れられる率及び臨床試験の進捗状況を報告しなければならない。データの記録と報告が正しくて完全で、試験記録と書類がタイムリーに更新され、完全に保存されていることを確認しなければならない。研究者の提供したすべての医学報告書、記録と書類は追跡可能、明晰、同期記録、原始的、正確且つ完全であり、日付と試験番号も明記されたことを確認しなければならない。

  (七)モニタリング担当者は症例報告書の正確性及び完全性を確認し、ソースファイルとの比較と照合を行う。また、モニタリング担当者は実施計画書に規定されているデータが症例報告表に正確に記録されており、且つソースファイルと一致していること、被験者の医薬品使用量の変化、治療の変更、有害事象、医薬品併用、合併症、訪問不能、検査漏れなどが症例報告表に記録されていること、研究者ができなかった訪問、実施していない試験と検査及び誤りや見落としを正したかどうかを症例報告表に記載していること、入選した被験者の退出と訪問不能が症例報告表に記録され、説明されていることを確認しなければならない。

  (八)モニタリング担当者は症例報告表の記入ミス、記入漏れ又は筆跡不明瞭なところについて研究者に通知しなければならない。また、訂正、追加又は削除が研究者又は授権された者によるもので、且つ修正者の署名及び日付の記入が行われていることを確保し、必要に応じて修正理由も説明しなければならない。

  (九)モニタリング担当者は有害事象が関係法律と法規、実施計画書、倫理委員会、申請実施者の要求に従い、規定された期限内に報告されたことを確認しなければならない。

  (十)モニタリング担当者は研究者が本規範に準じて必須書類を保存したかどうかを確認しなければならない。

  (十一)モニタリング担当者は実施計画書、標准的操作規程及び関連法律と法規の要求を逸脱した場合、速やかに研究者に連絡して意思疎通を行い、再発防止のための適切な措置をとらなければならない。

  第五十一条 モニタリング担当者は毎回のモニタリングした後、速やかに申請実施者に書面にて報告を提出しなければならない。報告はモニタリングの日時、場所、モニタリング担当者の氏名、モニタリング担当者の接触した研究者及びその他従業員などの氏名等を含まなければならない。報告はモニタリング業務の概要、臨床試験で発覚した問題と事実の記述、実施計画書との逸脱と欠陥及びモニタリングの結論を記入しなければならない。また、報告はモニタリングで発覚した問題に対して、講じた又は講じようとする是正措置を説明し、試験が実施計画書どおりに実施されるように確保ための提案を含まなければならない。モニタリングがモニタリング計画どおりに行われることを確認するために、十分なディテールを提出しなければならない。中央モニタリング報告書は現場モニタリング報告書とは別々に提出することができる。申請実施者はモニタリング報告書の問題点を確認し、フォローアップし、関係書類を作成して保存しなければならない。

  第五十二条 臨床試験の監査は以下の要件を満たさなければならない。

  (一)申請実施者は臨床試験の実施及び法律、法規遵守状況を評価するために、通常のモニタリングに加えて監査を行うことができる。

  (二)申請実施者は臨床試験から独立した人員を監査員に選定し、モニタリング担当者は監査員を兼任できない。監査員は関係研修を受け、監査経験を有し、監査職責を有効に履行できる人員でなければならない。

  (三)申請実施者は臨床試験及臨床試験の品質管理体制に関する監査規程を制定し、且つ臨床試験における監査規程が実施されるよう確保しなければならない。監査規程は監査目的、監査方法、監査回数及び監査報告書の書式と内容を規定しなければならない。監査員が監査過程で観察して発覚した問題はいずれも書面で記録しなければならない。

  (四)申請実施者は監査計画及び規程を制定することにあたって、医薬品監督管理部門に提出する資料の内容、臨床試験における被験者の人数、臨床試験の類型及び複雑度、被験者に影響を及ぼすリスクのレベル及びその他既知問題を根拠としなければならない。

  (五)医薬品監督管理部門は業務の必要に応じて、申請実施者に監査報告書の提出を求めることができる。

  (六)必要時には申請実施者は監査証明を提出しなければならない。

  第五十三条 申請実施者は臨床試験のコンプライアンスを保障しなければならない。

  (一)研究者、臨床試験機構、申請実施者の従業員が臨床試験で実施計画書、標準的操作規程、本規範、関連法律と法規を遵守していないことを発覚した場合、申請実施者は直ちに措置を講じて是正し、臨床試験のコンプライアンスを確保しなければならない。

  (二)コンプライアンスに関する重要な問題が発見され、被験者の安全及び権益、又は臨床試験データの信憑性に重大な影響を及ぼす可能性がある場合には、申請実施者は速やかに根本的原因を分析し、適切な是正及び予防対策を行わなければならない。実施計画書又は本規範に違反する問題が深刻な場合には、申請実施者は関係者の責任を追及し、医薬品監督管理部門に報告しなければならない。

  (三)研究者、臨床試験機構に重大又は是正を勧告しても改善していないコンプライアンス違反問題が発見された場合、申請実施者は当該研究者、臨床試験機構の臨床試験への参加を中止し、且つ速やかに書面で医薬品監督管理部門に報告しなければならない。同時に、申請実施者と研究者は被験者の安全と権益を保護するために、関係応急安全対策を講じなければならない。

  第五十四条 申請実施者は臨床試験を早期に終了又は一時停止する場合、直ちに研究者及び臨床試験機構、医薬品監督管理部門に告知し、且つその理由を説明しなければならない。

  第五十五条 臨床試験が完了し、もしくは早期に終了した場合、申請実施者は関連法律と法規に従って医薬品監督管理部門に臨床試験報告を提出しなければならない。臨床試験総括報告は全面的、完全に、正確に臨床試験結果をまとめなければならず、安全性と有効性データは臨床試験のソースデータと一致しなければならない。

  第五十六条 申請実施者は国際共同治験の実施にあたって、以下の要件を満たさなければならない。

  (一)申請実施者は国際共同治験に参加する各施設がいずれも実施計画書を遵守するよう確保しなければならない。

  (二)申請実施者は各施設に対し、同一の実施計画書を提供しなければならない。各施設は同じ臨床データと実験室データ評価基準と症例報告書記入ガイドラインに従って試験を実施しなければならない。

  (三)各施設関は臨床試験で得られた試験データを記録するために、同一の症例報告表フォーマットを使用しなければならない。研究者による試験データ追加収集が必要であると判断した場合、申請実施者は実施計画書にその旨を明記し、研究者に追加収集用症例報告表を提供しなければならない。

  (四)臨床試験開始前に、臨床試験に参加する各施設の研究者の職責を書類で明確に規定しなければならない。

  (五)申請実施者は各施設の研究者の間における意思疎通を確保しなければならない。

  第六章 実施計画書

  第五十七条 実施計画書には通常に基本情報、研究背景資料、試験目的、試験設計、実施方式(方法、内容、ステップ)等が含まれる。

  第五十八条 実施計画書における基本情報は一般的に以下のとおりである。

  (一)実施計画書のタイトル、番号、バージョン番号と日付。

  (二)申請実施者の名称と住所。

  (三)申請実施者の授権で実施計画書に署名し、もしくは実施計画書を修正した人員の氏名、役職と所属先。

  (四)申請実施者に所属する医学専門家の氏名、役職、所属先の住所及び電話番号。

  (五)研究者の氏名、技術資格、職務及び臨床試験機構の住所と電話番号。

  (六)臨床試験に参加する機関及び関係部署の名称、住所。

  第五十九条 実施計画書における研究背景資料には通常に次の内容が含まれる。

  (一)試験用医薬品の名称と紹介。

  (二)試験薬物が非臨床研究及び臨床研究で臨床試験と関連した潜在的な臨床上意義を有することの発見。

  (三)被験者群の既知且つ潜在的なリスクとベネフィット。

  (四)試験用医薬品の投与ルート、投与量、投与方法及び治療時間の記述、並びにその理由に関する説明。

  (五)臨床試験は実施計画書、本規範及び関連法律と法規に基づいて実施しなければならないと強調すること。

  (六)臨床試験のターゲットとする対象者群。

  (七)臨床試験に関する研究背景資料、参考文献及びデータの出所。

  第六十条 実施計画書には臨床試験の目的を詳細に述べなければならない。

  第六十一条 臨床試験の科学性及び試験データの信憑性は基本的に試験設計に依存するものである。試験設計は通常、以下の事項を含む。

  (一)臨床試験の主要エンドポイントと副次的エンドポイントを明確に規定すること。

  (二)対照群選択の理由と試験設計に関する記述(例えば二重盲検、プラセボ対照、平行群設計など)、及び研究設計、手順と異なる段階をフローチャートで表示すること。

  (三)逸脱を減少させ、若しくは抑制するためにとる措置(ランダム化及び盲検の方法及び過程を含む)。一重盲検あるいは開放性試験の場合、理由の説明と逸脱制御措置を説明する必要がある。

  (四)治療方法、試験用薬物の用量、投与プラン、剤型、包装、ラベル。

  (五)被験者が臨床試験に参加する予定期間及び具体的なスケジュール(訪問等を含む)。

  (六)被験者、一部の臨床試験及びすべての臨床試験の「試験中止基準」、「試験終了基準」。

  (七)試験用医薬品管理手順

  (八)盲検情報の保存及び盲検解除の手順。

  (九)どのような試験データがソースデータとして直接症例報告表に記録できるかを明確に規定すること。

  第六十二条 実施計画書には、通常に臨床及び実験室検査の項目が含まれている。

  第六十三条 被験者の選定と退出に関しては以下の内容を含まなければならない。

  (一)被験者の選定基準。

  (二)被験者の排除基準。

  (三)被験者の臨床試験退出に関する基準及び手順。

  第六十四条 被験者に対する治療は通常以下の内容を含まなければならない。

  (一)臨床試験各グループの被験者に使用するすべての試験用医薬品の名称、投与量、投与プラン、投与ルート及び治療時間、訪問期間。

  (二)臨床試験前及び臨床試験中に許された併用医薬品(救急治療用医薬品を含む)又は治療、及び使用が禁止される医薬品又は治療。

  (三)被験者のコンプライアンスを評価する方法。

  第六十五条 明確な訪問及び訪問計画を制定する。計画には、臨床試験期間、臨床試験エンドポイント、有害事象の評価及び試験終了後の訪問と医療処置が含まれる。

  第六十六条 有効性の評価は通常、以下の内容を含まなければならない。

  (一)臨床試験の有効性指標を詳細に記述すること。

  (二)有効性指標の評価、記録、分析方法及び時点を詳細に記述すること。

  第六十七条 安全性評価は通常に以下の内容を含まなければならない。

  (一)臨床試験の安全性指標を詳細に記述すること。

  (二)安全性指標の評価、記録、分析方法及び時点を詳細に記述すること。

  (三)有害事象及び付随疾患の記録及び報告手順。

  (四)有害事象訪問の方法と期間。

  第六十八条 統計は通常に以下の内容を含まなければならない。

  (一)被験者のサンプル量を確定し、且つ前期試験又は文献とデータに基づいて理由を説明する。

  (二)顕著性程度については、調整があれば、考慮理由を説明する。

  (三)主要な評価指標の統計的仮説(原仮説と対立仮説を含む)を説明し、具体的な統計方法と統計分析ソフトウェアも簡単に説明する。中間分析を行う必要がある場合には、理由、分析時点及び操作規程を説明しなければならない。

  (四)欠落データ、未使用データ及び非論理データの処理方法。

  (五)当初の統計分析計画から逸脱した場合の是正手順を明確化すること。

  (六)統計分析に用いる被験者データ集(ランダム化に参加したすべての被験者、試験用医薬品を使用したすべての被験者、入選条件に該当するすべての被験者、臨床試験結果の評価で対象となる被験者を含む)を明確に定義すること。

  第六十九条 実施計画書は臨床試験の品質制御及び品質保証の実施を含まなければならない。

  第七十条 実施計画書は通常に当該試験に関する倫理問題への考慮事項を含まなければならない。

  第七十一条 実施計画書には通常に試験データ収集と管理の流れ、データ管理と収集に使用するシステム、データ管理の各ステップとタスク及びデータ管理品質保障措置がを説明しなければならない。

  第七十二条 契約書又は協議書に規定がない場合、実施計画書には通常に臨床試験に関するソースファイルの直接参照、データ処理と記録保存、財務と保険に関する事項が含まなければならない。

  第七章 研究者マニュアル

  第七十三条 申請実施者が提供する「研究者マニュアル」は試験用薬物に関する薬学、非臨床と臨床資料の集成で、その内容は試験用薬物の化学、薬学、毒性学、薬理学及び臨床資料とデータを含む。また、研究者マニュアルの目的は研究者および試験に参加するその他の関係者が実施計画書をよりよく理解し、遵守することを支援し、研究者が実施計画書における多くの重要な基本要素(臨床試験の薬剤投与量、投与回数、投与間隔、投与方式など)及び主要と副次的治療効果指標と安全性観察とモニタリングを理解するよう役立つことである。

  第七十四条 市販した医薬品の臨床試験を実施するにあたって、研究者がその薬理学等に関する知識を十分に有している場合には、研究者マニュアルを簡略化することができる。医薬品添付文書などを研究者マニュアルの一部に代わって使用できる場合、研究者に臨床試験に関する重要情報及び試験用医薬品に関する総合的で詳細な最新情報のみを提供できる。

  第七十五条 申請実施者は研究者マニュアルの改訂手順を書面で規定しなければならない。臨床試験実施期間中に最小限で1年に1回、研究者マニュアルを確認しなければならない。申請実施者は臨床試験の研究ステップ及び臨床試験の過程で獲得した医薬品安全性及び有効性に関する新しい情報に基づき、研究者マニュアルが更新される前に、研究者に事前に告知し、必要な場合には倫理委員会、医薬品監督管理部門と意思疎通しなければならない。申請実施者は責任をもって研究者マニュアルを更新し、速やかに研究者に提出しなければならない。研究者は更新したマニュアルを倫理委員会への提出を担当する。

  第七十六条 研究者マニュアルのタイトルページには、申請実施者の名称、試験用薬物の番号又は名称、バージョン番号、発布日、古いバージョン番号、新旧バージョン交代日を明記する。

  第七十七条 研究者マニュアルには次の内容を含まなければならない。

  (一)目次項目。具体的には、機密性の説明、署名ページ、カタログ、要旨、前書き、試験用薬物の物理学、化学、薬学的特性と構造式、非臨床研究(非臨床薬理学、動物体内の医薬品動態学、毒性学)、人体内の作用(人体内の薬物動態、安全性と有効性、市販使用状況)、データ概要と研究者向けガイドライン、注意事項、参考資料(発表済み文献。各章の最後に記載必要)である。

  (二)要旨。試験薬物の研究開発過程で重要な意義を持つ物理学、化学、薬学、薬理学、毒性学、動態学及び臨床等の情報と内容を重点として説明しなければならない。

  (三)前書き。試験薬物の化学名称又は認可された一般名称、商品名、試験薬物のすべての活性成分、薬理学的分類及び同類医薬品の予期効果(例えば優位性)、試験薬物の臨床試験を実施する根拠、当該試験薬物が使用しようとする疾病の予防、診断と治療を簡単に説明しなければならない。また、試験用薬物を評価するための一般的方法も説明しなければならない。

  (四)研究者マニュアルには試験薬物の化学式、構造式を明確に説明し、その物理的、化学的及び薬学的特性を簡潔に記述しなければならない。試験薬物の貯蔵方法と使用方法も説明しなければならない。試験用薬物の製剤情報が臨床試験に影響を及ぼす可能性がある場合、臨床試験で必要な安全性措置をとるよう確保するために、添加剤の成分及び調合方法を説明しなければならない。

  (五)試験用薬物がその他既知薬物と構造的に類似する場合には、説明しなければならない。

  (六)非臨床研究の紹介。試験薬物関係非臨床研究における薬理学、毒性学、薬物動態学的研究で発見した結果を簡単に記述しなければならない。当該非臨床研究の方法学、研究結果を説明し、当該発見がヒト臨床治療での意義提示及び人体への不利な作用と人体への非予期的効果との関連性を検討しなければならない。

  (七)研究者マニュアルは非臨床研究に関する情報を提供しなければならない。具体的には、実験用動物の種、各グループの動物の数と性別、薬剤の投与量の単位、投与間隔、投与経路、投与持続時間、系統分布資料、暴露後訪問期限である。研究結果には、試験薬物の薬理、毒性効果の特性と頻度、薬理、毒性効果の深刻度又は強度、効果発生時間、薬効の可逆性、薬物作用持続時間と用量反応が含まれなければならない。非臨床研究における最も重要な発見(例えば、用量と効果の反応、発生可能な人体との関連性及び人体研究実施可能性などの多方面にかかわる問題)を検討しなければならない。もし同じ種の動物に関する有効用量、非毒性用量の結果は比較研究できるなら、当該結果は治療指数としての検討で用いられ、且つ研究結果と予定したヒト用量との相関性を説明しなければならない。比較研究は可能な限りで血液あるいは器官組織レベルに基づいて行わなければならない。

  (八)非臨床の薬理学的研究の紹介。紹介には試験薬物の薬理学的特性に関する要約が含まれなければならず、可能できれば、試験薬物の動物体内における代謝に関する重要研究についても含まれなければならない。要約には試験薬物の潜在的な治療特性(例えば、有効性モデル、受容体結合と特異性)についての研究、試験薬物の安全性についての研究(例えば、治療効果評価と異なり、薬理効果を評価するための専門的研究)に対しての評価を含まれなければならない。

  (九)動物における薬物動態学的特徴に関する紹介。試験用薬物の研究対象となる動物における動態学、生物転化及び分布の要約を含まなければならない。発見に関する議論については試験薬物の吸収、局部及び系統の利用度と代謝及びそれらと動物の種における薬理学的、毒性学の発見との関係を説明しなければならない。

  (十)毒性学に関する紹介。種が異なる動物に関する研究で発見された毒性学的作用要約を含まなければならない。具体的には、単回投与、多回投与、発癌性、特殊毒性学的研究(例えば、刺激性と皮膚感作性)、生殖毒性、遺伝毒性(変異原性)などである。

  (十一)人体内における作用。試験薬物の人体における既知作用(動態学、薬効学、用量反応、安全性、有効性及びその他薬理学関係情報を含む)を十分に検討しなければならない。完成したすべての試験薬物臨床試験の概要をなるべく提供しなければならない。また、試験薬物の臨床試験以外の使用状況(市販期間における経験など)についても説明しなければならない。

  (十二)人体における薬物動態学的や情報に関する概要。吸収及び代謝、血漿タンパク質の結合、分布と除去を含む薬物動態学、試験用薬物の1つの参考剤型の生物利用度(絶対的、相対的生物利用度)、サブグループ(例えば、性別、年齢と臓器機能障害など)、相互作用(例えば、薬物間の相互作用及び食べ物との作用など)、その他薬物動態学的データ(例えば、臨床試験中に完成したグループ的研究の結果など)を含まなければならない。

  (十三)試験薬物の安全性及び有効性。前期人体試験から得られた試験用薬物(代謝物を含む)の安全性、薬効学的特性、有効性及び用量反応に関する情報の要約を提出し、検討しなければならない。複数の臨床試験が完了している場合には、複数の研究およびサブグループの安全性と有効性のデータを集約しなければならない。すべての臨床試験における副作用(研究対象となるすべての適応症を含む)を表などで明確に概説できる。適応症又はサブグループ間における副作用の類別と発生率の重要な差異も検討しなければならない。

  (十四)市販後の使用状況。試験薬物が上市許可を取得し、もしくは承認を取得した主要な国及び地域を説明しなければならない。市販で得られた重要な情報(例えば、処方箋、用量、投与経路と副作用など)を簡潔に集約しなければならない。試験医薬品が上市許可を取得せず、若しくは市販中止された主要な国及び地域を説明しなければならない。

  (十五)データ概要及び研究者ガイドライン。非臨床データ及び臨床データについて包括的な分析と議論を行い、試験薬物の出所が異なる各方面の情報をまとめ、研究者が薬物副作用又は臨床試験におけるその他問題を予見できるようサポートする。

  (十六)研究者マニュアルは臨床試験で発生可能なリスクと副作用及び必要可能の特殊検査、観察項目と予防措置を研究者に明確に理解させなければならない。この理解は研究者マニュアルから入手した試験薬物の物理的、化学的、薬学的、薬理的、毒性的特徴及び臨床資料に基づくものである。また、前期における人体での応用経験と試験薬物の薬理的特徴に基づき、研究者に発生可能な過量服用と副作用の識別と処置措置に関する指導を提供しなければならない。

  (十七)漢方薬と民族薬研究者マニュアルは上記内容を参考とし、制定する。また、漢方薬処方箋の理論的根拠、スクリーニング情報、配合、機能、主要適応症、既存のヒト向け使用経験、生薬由来と産地などを明記しなければならない。有名な古典的漢方薬処方箋に基づく漢方複方製剤に関しては、当該出所を明記しなければならない。関係生薬と処方箋などの資料についても明記しなければならない。

  第八章 必須書類の管理

  第七十八条 臨床試験の必須書類とは臨床試験の実施及びデータの品質を評価する書類であり、研究者、申請実施者及びモニタリング担当者が臨床試験の過程で本規範及び関係薬物臨床試験の法律と法規を遵守したことを証明する場合に使用される。

  必須書類は申請実施者による監査、医薬品監督管理部門による臨床試験査察の重要な内容で、且つ臨床試験実施の真実性及び収集したデータの完全性を確認する根拠でもある。

  第七十九条 申請実施者、研究者及び臨床試験機構はいずれも臨床試験の必須書類を保存する場所を有し、関係条件を満たしていることを確認しなければならない。文書を保存するための設備は光線直接照射防止、防水、防火などの条件を満たし、書類の長期保存に有利でなければならない。書類管理の標準的操作規程を制定しなければならない。保存された書類を容易に識別、検索、閲覧、整理できるよう確保しなければならない。臨床試験データを保存するために使用される媒体は、保存期間中、ソースデータ又はその認証コピーが完全で、且つ読み取り可能であることを保障し、故意又は不注意による変更又は紛失から防止するために、定期的に復元能力をテスト又はチェックしなければならない。

  臨床試験実施中に作成した一部の書類は臨床試験必須書類管理目録に記載されていなければ、申請実施者、研究者及び臨床試験機構が必要性と関連性によって、それぞれの必須書類として保存することもできる。

  第八十条 医薬品登録申請のための臨床試験の場合、必須書類の保存時間は試験薬物上市承認された後最低5年間となる。医薬品登録申請と関係ない臨床試験の場合、必須書類の保存時間は臨床試験終了後最低5年間となる。

  第八十一条 申請実施者は研究者が常に申請実施者へ提出する症例報告表におけるデータを閲覧し、試験過程で入力、訂正できるよう確保しなければならず、当該データについての管理は申請実施者一者だけで行ってはならない。

  申請実施者は研究者が申請実施者に提出した症例報告表のデータを保存できるよう確保しなければならない。ソースファイルとして使用するコピーは認証副本の要件を満たさなければならない。

  第八十二条 臨床試験開始時には研究者及び臨床試験機構、申請実施者はいずれも必須書類管理システムを確立しなければならない。臨床試験終了時には、モニタリング担当者は研究者と臨床試験機構、申請実施者の必須書類を審査し、それらの書類はそれぞれの臨床試験ファイルの中で適切に保存しなければならない。

  第九章 附則

  第八十三条 本規範は2020年7月1日より施行する。

  (出所:国家医薬品監督管理局サイト2020-04-26)

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