2001年に世界貿易機構に加盟してから、中国の医薬品対外貿易は速やかに発展してきた。対外貿易の総額は10年前に比べると5倍以上増加、対外貿易の市場は引き続き拡大され、輸出の構造も絶えず改善されてきた。

　 2001年、中国の医薬品対外貿易総額はわずか95億米ドルであったが、2010年になると、602億米ドルに達し、10年前に比べると5倍以上も増加した。その内、輸入は41億米ドルから205億米ドルの増になり、複合年間成長率が約20％であり、輸出は54億ドルから400億米ドル近くに上昇し、複合年間成長率が25％であった。輸出入の成長率はいずれも対外貿易の全体的レベルを上回った。医薬品の輸出入は全国の全体輸出入における割合が1.7％から2.6％に上昇し、世界医薬品貿易における割合も2％未満から5％に上昇した。

　 中国の医薬品対外貿易市場はどんどん拡大され、輸出入国が196カ国から221カ国になり、世界のほとんどの国々（地域）をカバーしている。10年以来、中国はアメリカ、日本とEUなどの伝統的市場との医薬品貿易が持続的な成長ぶりを見せ、安定とした市場シェアを保有することにしっかりした基礎を築き上げた。その内、アメリカは中国の最大な貿易パートナーであり、その対中医薬貿易のシェアが終始に貿易総額の20％を保っており、輸出入額が21億米ドルから持続的に115億米ドルに増加した。中国はインド、ブラジル、ロシア、トルコなどの新興医薬品市場及びアセアン諸国との医薬品貿易往来も日増しに密接になりつつ、輸出入発展のスピードアップに重要な役割を果たした。インドを例にすると、2001年には中国の輸出国別の第五位に位置づけ、輸出シェアが4.83％であったのに対し、2010年にインドは中国の2番目の医薬輸出市場になり、輸出シェアが8.52％に上昇した。

　 医薬品の輸出構造は絶えず改善され、原料薬製品をベースに、ハイテク製品を主導とする輸出発展のパターンを形成した。西洋薬原料は中国の優位産業として、医薬品の輸出においていつも主導的な地位を占めている。10年間に輸出額は28億米ドルから203億米ドルに増になり、約70余り種の特色がある高級の原料薬製品が国際市場で高いシェア率を持っている。そのほか、西洋成薬、生物化学薬、病院用診断治療設備などの付加価値が高い製品の輸出シェアはそれぞれ一定の上昇があった。医療用包帯、使い捨て消耗品、漢方薬材及び飲片などの付加価値が低い及び原料性製品の輸出成長率は相対的に緩み始めた。

　 医薬品対外貿易市場の主体には深刻な変化が起こっている。国有が主導とし、外資系、民営が補助とした経営構造から次第に民営、外資系が主導とし、多種の所有制形式がとても発展する新局面へと転換しつつである。その内、国有企業の市場シェア率は2001年の60％から2010年の20％へと大幅に下落し、「三資」企業は32％から42％へと、民営企業は8％未満から37％へと上昇した。全体からみると、医薬品市場の多角化局面は一応に形成しており、市場開放の程度は大幅にアップした。

（出所：中国医薬報　2011年12月13日）