先日、国家食品薬品監督管理局は「国家薬物乱用モニタリング年間報告書（2010年）」に関する情報を通報した。

　薬物乱用モニタリングというのは、システムを通じて特殊な集団の麻酔薬品、精神薬品乱用の状況を収集し、薬物乱用の特徴と変化の規律を研究分析し、薬物乱用の流行の傾向を予測することで、麻酔薬品、精神薬品に対する科学的な監督管理及び麻薬防止に基礎的データと戦略決定の参考を提供するものである。

　「国家薬物乱用モニタリング年間報告書（2010年）」は2010年の中国薬物乱用モニタリングの全体的状況を分析し、2010年の中国薬物乱用状況に対し、重点的に述べた上、2006年から2010年までのモニタリングデータを分析することを通じて、中国の薬物乱用の変化の徴を提示し、薬物乱用の流行の傾向を予測する。

　報告書は2010年薬物乱用モニタリングの全体的状況、新たに発生した薬物乱用モニタリングの状況、ヘロイン乱用の状況、新型麻薬乱用の状況及び医療用薬品の使用及び乱用状況という五つの内容を含んでいる。報告書では、2010年の中国の薬物乱用状況及び今後の流行の傾向が次の特徴を見せていることを明らかにした。一、ヘロインと「メトアンフェタミン」は薬物乱用者の主に乱用されたものである。二、「メトアンフェタミン」を代表とする新型麻薬の乱用が広がって、伝統的な麻薬であるヘロイン乱用の傾向は弱まった。三、医療用麻酔薬品と精神薬品の乱用は持続的に低いレベルを維持し、薬品乱用の警戒報告が減っている。四、「多種薬物乱用」が一部の地域での流行状況は深刻である。報告書では、中国での麻薬防止の状況は依然として厳しく、薬物乱用防止任務は困難を極めていることを明らかにした。
　
　薬物乱用防止は複雑なシステムプログラムである。予防教育、治療と行為関与、医薬品に対する監督管理、麻薬を製造、販売する不正行為に対する取締りなどの業務は多分野と若干の部門に関わっている。麻酔薬品と精神薬品は医療実践の中で不可欠な医薬品の一種である。医療用薬品の乱用を防ぐために、国家食品薬品監督管理局と関係部門は一連の措置を取り日常的監督検査を強化し、生産経営の秩序を規範化し、タイムリーに規制品種の範囲を調整し、麻酔薬品と精神薬品の合法的なニーズを保障すると同時に、流入される不正ルートを防止した。国家食品医薬品監督管理局は政府ホームページで薬物乱用モニタリングに関する速報欄を設け、薬物乱用の関係情報を紹介し、自主的に薬物乱用を遠ざけるよう呼びかけている。

（出所：SFDAウェブサイト　2011年05月19日）