最近、工業と情報部医薬司の王学恭氏は、中国医薬産業発展ハイレベルフォーラムで、今年か来年に、医療保険目録を修正し、その内容を拡大させる予定だと語った。
慣例では、医療保険目録は約4年に1回修正することになっている。我国は1999年に都市部勤労者医療保険制度を確立し、2000年に第一版医療保険目録を制定し、2004年にその修訂を行った。2009年12月、人的資源社会保障部は2009年「国家基本医療保険、労災保険と生育保険関係医薬品目録」を発表し、「国家必須医薬品目録」における治療性医薬品を全部当該医薬品目録の甲類部分に収録した。
現在、2009年版医療保険目録は施行後4年になった。業界内関係者が当該バージョンは医療保険適用範囲が拡大し、医療消費ニーズが増える現状に相応しくなくなったため、その修訂は医療改革を深化することに内在する要求であると指摘された。
医療保険目録の修訂は一部の企業に利益をもたらす可能性がある。業界内関係者によると、新版医療保険目録に編入する医薬品は削除される医薬品より多い。ここ数年の新薬、特に地方の医療保険目録に収録されている新薬は国家医療保険目録に編入される可能性がやや高い。今後、目録修正に伴い、近年に新製品を相次いで生産、発売してきた医薬企業は利益を得られる見込み、国家医療保険目録に収録されなかった企業は「目録に入らない―医療保険利用度が低い―売上が多くない―利益が上がらない」という悪循環になる恐れがあると予測された。
各地は国が発表した医療保険目録に対し、ある程度の調整権を持っているため、各地が最終的に決定した医薬品の価格および市場使用状況がポイントであると考えられる。
(出所:中国医薬報2014-05-21)