最近、「2012年中国衛生と計画生育事業発展統計公報」が発表された。同公報によると、中国医療サービスの規模拡大が速度を増し、サービスの能率もある程度向上したという。また、病院で治療を受ける患者の医療費用は引き続き増加し、地方の末端医療組織で治療を受ける患者の医療費用は小幅ながらも再び上昇した。
統計データによると、2012年中国全国の外来患者数は9.9%増加したという。この増加率は前の4年間の平均増加率の8.6%を上回った。都市部住民の診察を受ける平均回数は2011年の4.6回から2012年の5.1回に増加した。2012年全国入院患者数の増加率は16.4%に達し、前の4年間の平均増加率の10%を上回った。医療保険制度を整備し、医療衛生サービスに対するニーズを刺激するために、医療サービス量も速いスピードで増加した。2012年地方末端医療衛生機構の外来患者数は3億人増加し、その増加率は7.9%だった。病院の外来患者数の増加速度が地方末端医療衛生機構より速いため、地方末端医療衛生機構の外来患者数が全体外来患者数に占める割合は1.1ポイント下がった。
資源総量から見れば、2012年全国衛生関係総費用は2兆8,914億4,000万元に達し、前の年より4,568億5,000万元増加(増加率は18.8%)した。資源の構造から見れば、個人による衛生医療関係支出が衛生医療総費用に占める割合は2010年の35.3%から2011年の34.8%に下がり、患者の自己負担はある程度軽減された。2012年、私立病院は1349カ所増加し、私立病院の病床数が全国病床数に占める割合は2011年の12.4%から2012年の14%に上昇し、非国公立医療機構の発展がこれでうかがえる。しかし、中国の衛生事業への投入額が比較すれば足りていないことにも注目しなければならない。中国の衛生事業総費用がGDPに占める割合(2011年は5.15%)は、同じブリックス(BRICs)国家と比べると、ブラジル(8.8%)と南アフリカ(9.2%)より大幅に低く、ロシア(5.6%)に近く、インド(4.2%)よりやや高いくらいだ。
図の1、全国医療保健機構数
図の2、全国医療保健機構ベット数及び増加率
表の1、全国医療保健機構及びベット数
(出所:国家衛生と計画生育委員会サイト、中国医薬報2013-06-20)