中国海関の統計によると、2012年6月末までに、中国医薬品及び保健品の輸出入総額は390.35億ドルに達し、同期比より12.99%増であった。漢方薬と西洋薬、医療器械という三つ大きな種類の輸出入総額は同期と較べ、それぞれ11.17％、12.11%、14.76%増となり、いずれも落着いた発展情勢を見せている。

輸出数量と輸出価格は共に上昇

今年上半期、中国医薬品の輸出総額は233.42億ドルであり、同期比の9.17％増であった。輸出は以下四つの特徴がある。

特徴一、全体的に数量と価格は共に上昇、価格の上昇は顕著

今年上半期、医薬製品の輸出数量は5.14％、平均輸出価格は3.83％の増となり、全体において数量と価格がともに上昇していた喜ばしい局面を保った。三つ大きな種類の輸出商品のうち、医療器械と西洋医薬品の輸出数量と価格はともに上昇したが、漢方薬の輸出量だけは下落し、下落幅は11.34％であった。金額の面において、医療器械の輸出増は最も大きく、13.93％であり、漢方薬と西洋医薬品の輸出増加幅はそれぞれ9.57％と6.55％であった。

特徴二、主要な市場は基本的に穏健、新興市場の成長は比較的に速い

今年上半期、中国の医薬品は世界の219ヶ国と地域へ輸出していた。その中、アジア、ヨーロッパと北アメリカは中国医薬品輸出の主要市場であり、輸出額の割合は86.43％に達した。この三つ大きな市場への輸出額はいずれも上昇しており、その中、対北アメリカの輸出増は最も大きく、14.07％に達し、アジアとヨーロッパの輸出増加幅はいずれも5％を超過した。これは、輸出の主要な市場は安定的な成長情勢を保っていることを示していた。

今年上半期まで、中国の医薬品は主に先進国へ輸出する構造を変わらなかった。トップ10の輸出国と地域とはアメリカ、インド、日本、ドイツ、韓国、オランダ、香港、イギリス、イタリア、オーストラリアであった。現在、中国はこのトップ10の国と地域に輸出した金額は輸出総額の57.55％を占めている。これは、中国の医薬品の輸出市場が相対的に集中しているのを示していた。

特徴三、大きい種類の医薬品は各自の特長を有し、目玉製品の輸出形勢はまた良好

医薬品の種類は差別が大きいので、上半期において、各種類の特徴がが顕著である。漢方薬製品は原料価格上昇のために、全体的に輸出価格は大幅に上昇したが、輸出量は大いに縮小していた。

西洋医薬品の内、西洋医薬品製品の輸出数量と平均価格は大幅に上昇し、最終輸出額は33％を超えた。

医療器械の内、使い捨て消耗品、病院用診断治療設備、口腔設備と材料の輸出量と輸出額はともに上昇し、総額の上昇幅は17％～31％で、良好な勢いを見せていた。

特徴四、民営企業は輸出額の半分以上、「三資」企業は4割を占め

上半期、合計24089社の医薬製品企業は輸出の実績を持っていた。その中、割合の面において、民営企業は75.87％、「三資」企業は17.36％、国有企業は6.75％であった。民営企業は60％の輸出量と46％の輸出額を成し遂げ、輸出の半分を占めていた。「三資」企業はわずか30％の輸出量を遂げたが、37.5%の輸出額を実現し、総額の4割近くに達した。この三種類の企業の内、民営企業の輸出量と輸出額はともに上昇し、輸出額の同期比では17％増近くになった。「三資」企業の輸出量は6％増加したが、輸出価格は少し減少した。国有企業の平均輸出価格はもっとも高く、同期比では12％増え、輸出量は11％以上下がった。

輸入力は急成長

上半期、中国医薬品の輸入総額は156.93億ドルに達した。同期と較べ19.21％増であり、輸出の上昇幅より10％高かった。これは、国内医薬品市場が迅速に発展していること及び中国企業の国際レベルが絶えずアップしていることを示していた。輸入において以下の四つの特徴がある。

特徴一、三つ大きな種類医薬品の輸入は顕著に増加、漢方薬と西洋薬の価格は著しく上昇

今年上半期、三つ大きな種類の医薬品の輸入は引き続き成長しており、輸入額の上昇幅は15％～22％であった。その中、西洋医薬品の輸入上昇幅はもっとも大きく、21.33％に達した。国内医薬市場の需要は著しく高まっている。西洋医薬品類と医療器械類は中国の主要な輸入する製品であり、割合は97.58％に達している。この二種類製品の輸入数量と輸入金額はともに上昇していた。医療器械の輸入数量は13％増となり、平均輸入価格の面において、漢方薬は16.99％、西洋医薬品は12.12％上昇した。輸入医薬品のレベルアップを示していた。

特徴二、欧米市場の価格は上昇、アジア市場の供給量は激増

ヨーロッパと北アメリカは中国の主要な輸入国であり、輸入の72.85％を占めていた。今年上半期、ヨーロッパと北アメリカからの輸入額の上昇幅は大きく、それぞれ21.7％と20.9％であった。一方、もう一つの重要な輸入市場であるアジアの輸入量も著しく上昇し、上昇幅は16％近くであった。特に、中東市場の輸入量の上昇幅は105％ほど高く、アセアンからの輸入数量も29％近く上昇した。

特徴三、西洋医薬品製品の輸入は第一位、先端設備の輸入は上位

西洋医薬品製品の輸入は医薬品輸入において第一位を占め、輸入額は50億ドル近くに達しており、輸入総額の30.42％を占めていた。病院用診断治療設備の輸入は43.8億ドルに達し、第二位であり、輸入総額の27.91％を占めている。

特徴四、「三資」企業の輸入額は半分超、民営企業と国有企業の実力は対等

上半期、合計12783社の医薬製品企業は輸入実績を持っている。その中、「三資」企業の割合は46.19％、民営企業の割合は43.76％であり、ほぼ同じ程度であった。「三資」企業は49.66％の輸入量と53.95％の輸入額を成し遂げ、全体の半分を占めている。民営企業と国有企業はそれぞれ29％と21％の輸入量と24％と20％の輸入額を成し遂げた。

（出所：中国医薬報　2012年11月7日）