20世紀90年代以降、新薬開発の難易度が増し、国際的における薬物の研究開発アウトソーシングサービスは年平均13%成長のスピードで発展しており、2010年までですでに300億ドル以上の巨大な市場に達し、そして、地域集中度が高く、企業レベルが明確、発展途上国への移転が速い等、顕著な趨勢が現われた。近年、国際大手製薬企業が新薬研究開発業務を次から次へと中国に移したと同時に中国の地元CRO会社を興したことで、中国の医薬研究開発のアウトソーシングは比較的に良い発展の趨勢を呈している。
一、 量と質が共に上昇
2002年デンマークのノボノルディスク社が率先して北京でグローバル研究開発センターを設立した後、ロシュ、ファイザー、イーライリリー、ノバルディス、アストラズィネカ、グラクソスシスクラインらも次から次へと中国で投資し、研究開発センターを設立した。その後、新薬研究開発オフショアアウトソーシングを主業とした地元CRO会社、例えば薬明康徳、康龍化成、尚華医薬、博騰股分、泰格医薬、華大天源らが現れており、共に中国のバイオ医薬研究開発サービス業の発展を推進した。
1、 市場の規模が次第に拡大
プライスウォーターハウスクーバースが全世界に発布した「アジア地域医薬研究開発アウトソーシング発展の動き」というレポートの中で、コストとリスク、ビジネスチャンスの三項目の指標で評価したら中国の医薬品研究開発のオフショアアウトソーシングの市場は2012年迄8億ドル近くの規模に達する見込であると指摘された。
2、 企業数量が急激に増加
多国籍CRO企業の進出及び新薬研究開発を激励政策の環境の下で、中国CRO産業が急速に発展した。統計によると、国内でバイオ医薬研究開発サービスに従事する各種類の機関は約300ヵ所があり、主に北京、上海に集中し、その内、北京地区は百ヵ所あまりのCRO機関がある。現在の四川バイオ医薬CROの発足によって西部地域CRO上昇も一つの趨勢であった。国内でバイオ医薬研究開発サービスを行う機構は主に三種類を分けられる。第一種類はクインタイルズ、コーヴァンス、ケンドルなど多国籍企業が中国での支店である。第二種類は合資企業で、例えば北京凱維斯社、そのサービス相手は主に小型多国籍企業及び幾つかの地元企業で、国際化したレベルが高く、費用も高い。第三種類は地元企業で現在約200社あり、その内、活躍で、ある程度の規模をもっている企業は約100社で、そのサービス相手は中国の地元企業で、サービスの内容は剤型の変更、ジェネリックの研究及び臨床研究等である。
3、 優良CRO企業の出現
CRO業界は中国での急速な発展に伴い、企業の業務内容も多岐にわたる。CRO業務内容により、化学、臨床前の薬学及び毒理学の実践等の業務に関する臨床前の研究開発、臨床試験及び関係ある業務の臨床型、新薬研究開発のコンサルティング、新薬申請の報告、批准等の業務、新薬創新のプロセスで及び生産工程テクノロジーと関係あるカスタム薬の研究開発と生産サービス、CDMO(開発と生産機構)、臨床前と臨床綜合モデルを発展戦略等を分けている。一部の会社はその便利さと高効率な方式で多くの医薬企業に注目され、優良企業が興った。
4、 CRO企業がベンチャーキャピタルに注目される
アウトソーシング業務の展開につれ、国内の幾つかのCRO会社、例えば薬明康徳、桑迪亜、美迪西、睿智化学、康龍化成などの企業が急速に成長してきた。その内の一部の企業は優れた業績、戦略的視野、よい将来性により、ベンチャーキャピタルの賛成を引き起こった。
二、 将来性が明るい
中国の医薬研究開発のアウトソーシング業種は僅か20年の間に勢いよく発展してきた。今後も政策環境と競争環境の中、下記の理由から大きく期待ができる。
1、 臨床研究が年毎に増加する
2、 薬物選別は広い範囲で展開する
3、 薬物安全性評価は新しい焦点になる
4、 漢方薬開発は新しいホットスポットになる
5、 サービス集中度が比較的高くなる
6、 産業チェーンの専業化と綜合化の発展の趨勢が共に並存する
(出所:中国医薬報2011-03-31)